広島市の賑やかな街中に忽然と佇む廃病院、福永病院には、数多の不気味な噂と心霊話が絶えない。人通りの多い場所でありながら、そこだけ時間が止まったように異質な空気を放ち続けている。今回は、福永病院にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
福永病院とは?

正式名称は「福永外科医院」である。
広島市のほぼ中心部、交通量の多い2号線のすぐそば、西広島変電所(東)の交差点付近に位置している。
周囲にはコンビニやマンションが立ち並び、人通りも多い。賑やかな街中に忽然と存在する異質な廃墟である。
いつ廃業になったのか正確には分かっていない。
ただ、2011年時点で駐車場には車が停められていた記録があり、その頃に閉院したのではないかと推測されている。
事件や大きな事故があったという記録もない。
なぜこの地に病院が存在し、そして唐突に廃墟となったのか、その理由は一切不明である。
この不可解な状況が、人々の恐怖心を煽り続けているのである。
福永病院の心霊現象
福永病院の心霊現象は、
- 2階の窓から白衣を着た女性の霊が外をじっと見つめている
- 屋上に、頭を包帯でぐるぐる巻きにされた霊が横たわっている
- 夜になると院内から微かに人のうめき声が聞こえるという噂
- 建物周辺で身体の重みや頭痛、吐き気を訴える者が後を絶たない
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず最も有名なのが、2階の窓に現れる白衣姿の女性の霊である。
通りかかっただけで、その窓からじっと見下ろされるような視線を感じ、目を向けると確かに女の姿があるという。
視線が合った瞬間、足がすくんで動けなくなるほどの冷気が体を貫くと語る者もいる。
次に、屋上に現れる頭を包帯で巻かれた霊である。
ある者は夜中に病院を見上げ、屋上に人影が横たわっているのを目撃した。
その身体はぐったりとし、まるで治療の途中で命を落とした患者のようであったという。
さらに夜になると、無人のはずの院内からかすかな呻き声や金属音が漏れ聞こえるという話もある。
それを聞いた者は、耳元で誰かに囁かれたような感覚に陥り、慌ててその場を離れるのだ。
また、昼間であっても病院の周囲を通ると急に頭痛や吐き気を訴える者が多い。
不可解な体調不良に見舞われるこの場所は、街中にありながら異様な空気を纏い続けている。
福永病院の心霊体験談
ある若者二人組は、夜の肝試しとしてこの病院へ向かった。
外から覗くだけのつもりだったが、建物の窓に目をやった瞬間、そこには白衣の女性が無表情で立っていたという。
視線が合ったとたん、強烈な頭痛と吐き気に襲われ、その場から立ち去ることもできずしばらく地面に蹲った。
やっとの思いで逃げ出したが、その後数日間は原因不明の発熱に苦しめられたという。
福永病院の心霊考察
人通りが多く、周囲は夜でも明るい。そんな場所に存在する異様な廃墟だからこそ、余計に恐怖を煽るのであろう。
なぜ福永病院が突如として廃墟になったのか、その理由は今も分からない。
事件も事故も記録に残っていない。それにも関わらず、確かに数多くの怪異が目撃され、体調を崩す者が後を絶たないのはなぜなのか。
あるいはこの土地そのものに、何か言葉にできない禍々しさが巣食っているのかもしれない。
理由が分からないからこそ、この病院はより一層、人々の恐怖心を掻き立て続けているのである。
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