広島市安佐北区の山あいにひっそりと存在する宇賀ダム。美しい自然と苔むした堤体に彩られたその場所には、ある出来事をきっかけに数々の心霊現象が報告されるようになった。今回は、宇賀ダムにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
宇賀ダムとは?

宇賀ダム(うがダム)は、広島県広島市安佐北区に位置する重力式コンクリートダムである。
太田川水系高山川に建設されており、高さ31.5メートルという堂々たる姿を持つ。
中国電力によって管理されており、間野平発電所への送水によって最大24,500キロワットの電力を生み出す水力発電用ダムである。
周囲にはのどかな農耕地が広がり、苔むした堤体や巨大な導水管が異様な存在感を放つ。
まるでジブリ作品に出てくる古代遺跡のような景観で、静けさと自然の美しさが共存している。
しかし、その裏に潜む闇を知る者は少ない。
宇賀ダムの心霊現象
宇賀ダムの心霊現象は、
- ダム中央に男性の霊が現れる
- 人魂の目撃情報が相次ぐ
- 夜間に人影がうごめく
- 廃集落周辺で霊の目撃が絶えない
である。以下、これらの怪異について記述する。
宇賀ダムでは、夜になると水面に男の姿が浮かび上がるという報告が多発している。
とくにダムの中央付近に佇むその影は、確かに“人”であるとしか思えない輪郭をしている。
しかし近づけば忽然と消えるため、地元では「あの世の住人」だと囁かれている。
また、ある夜に訪れた者が、闇の中に漂う青白い火の玉を目撃したという。
この人魂は音もなく宙を漂い、やがてダムの水面に吸い込まれるように消えたという。
科学的な説明では到底納得のいかない光景である。
堤体周辺では、誰もいないはずの場所に“人影”が見えるという報告もある。
車を止めて撮影をしていた人物が、後ろに誰か立っている気配を感じて振り返るが、そこには誰もいなかったという。
そして、これらの怪現象には、過去のある事件が関係しているという噂がある。
かつて、この地で会社員が職場でのパワハラに苦しみ、自ら命を絶ったことがニュースで報じられた。
その現場が、まさに宇賀ダムであったというのである。この出来事以降、不可解な現象が急増したと語る地元住民もいる。
加えて、周辺には既に人の気配のない廃集落が点在しており、その荒れ果てた空気と共鳴するかのように、霊の目撃情報が後を絶たない。
宇賀ダムの心霊体験談
ある若者が、深夜に肝試しとして宇賀ダムを訪れたときのことである。
堤体の中央で車を停め、スマートフォンで撮影をしていたところ、背後に“誰か”の気配を感じた。振り返っても誰もいない。
気のせいだと思い再び撮影を続けると、車の後部ガラスに、黒いスーツ姿の男の影が一瞬映り込んだ。
驚いてすぐにその場を離れたが、帰宅後に映像を確認すると、その影は確かに2フレームだけ記録されていたという。
別の人物は、人魂らしきものを目撃した。
青白い光がゆっくりと空中を漂い、音もなくダム湖に落ちていった。
「焚火の残り火ではない、確実に浮いていた」と証言している。
宇賀ダムの心霊考察
宇賀ダムにおける心霊現象は、偶然の産物ではない可能性が高い。
企業社会の闇と結びついた悲劇的な事件が、この場所に強い負のエネルギーを刻みつけたのかもしれない。
とくに水辺は霊的な存在が集まりやすいとされる。
命を落とした場所がそのまま水底に沈んでいるのであれば、成仏できない魂が今もこの世にとどまり、誰かに助けを求めているのだろう。
周辺の廃集落や立ち入り制限区域、そして誰もいないはずの空間に現れる人影――これらすべてが、宇賀ダムという場所に「普通ではない」気配が漂っている証である。
単なる肝試しでは済まされない、“何か”が確かにそこに存在しているのだ。
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