山口県下関市に佇む「赤間神宮」。その美しき竜宮城のような姿とは裏腹に、ここには古より語り継がれる怨念が渦巻いているという。今回は、赤間神宮にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
赤間神宮とは?

赤間神宮は山口県下関市阿弥陀寺町に位置し、壇ノ浦の戦いで幼くして命を落とした安徳天皇を主祭神として祀っている神社である。
もとは仏教寺院・阿弥陀寺として859年に創建され、明治の神仏分離により神社へと転身した。
壇ノ浦の戦いでは、祖母である二位尼がわずか8歳の安徳天皇を抱きかかえ、そのまま海へと身を投じたと伝えられる。
その非業の死を悼み、御霊を鎮めるために建立されたのがこの神宮である。
また、赤間神宮は耳なし芳一伝説の舞台としても知られ、平家一門の墓や芳一の墓が今も境内に残されている。
美しい朱色の社殿が立ち並ぶ一方、境内に足を踏み入れると、空気が一変するような重苦しさと湿り気が漂っている。
赤間神宮の心霊現象
赤間神宮の心霊現象は、
- 深夜になると幽霊との遭遇率が急増する
- 平家の墓や耳なし芳一の墓付近で頭痛や吐き気など体調不良を起こす
- 撮影した写真が灰色に塗りつぶされるなど、異常が発生する
- 耳なし芳一の人形が突然話し出す
- 霊感の強い者は入口で強烈な拒絶反応を示す
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、もっとも多く報告されるのが「夜の幽霊目撃」である。
赤間神宮では、日が沈む頃から空気が一変し、無数の霊がさまよい始めるとされている。
中でも、耳なし芳一の墓周辺は特に危険とされ、夜間に近づくと、琵琶の音がどこからともなく響き渡るという証言まである。
また、平家の墓前では体調不良を訴える者が後を絶たない。
頭痛、吐き気、めまい、胸の圧迫感など、まるで霊的な何かが身体に干渉してくるかのような症状である。
写真にまつわる異変も多く報告されている。
ある者はインスタントカメラで赤間神宮を撮影したが、現像された写真には、ただ灰色の靄が広がっていただけだったという。
他の写真は正常だったにもかかわらず、赤間神宮を写したコマだけがすべて異常であった。
さらに恐ろしいのは、境内奥に設置された耳なし芳一の人形が、誰もいないはずの空間で突如喋り出したという話である。
しかもその周囲には分かりにくい位置に平家の墓が並んでおり、霊感の強い者は近づくだけで吐き気を催すこともある。
入口で頭痛を訴える者も多く、まるで神社自体が拒んでいるようにも感じられるという。
赤間神宮には、「呼ばれる者」と「拒まれる者」がはっきりと分かれるらしい。
赤間神宮の心霊体験談
体験談1:救急搬送された参拝
平家の神社とは知らず、観光気分で参拝したという女性は、健康守りを授かった数ヶ月後、突如倒れて救急搬送される事態に見舞われたという。
「二度と行かない」と語る彼女の声には、明確な恐怖が滲んでいた。
耳なし芳一の人形が突然話し出し、不意を突かれたように気味悪さを感じたとも。
日中でも薄暗い境内、そして巫女の冷淡な対応が、まるで異界との境界を曖昧にしているような印象を残した。
体験談2:霊感の強い知人の反応
霊感が強いという知人と訪れた女性の証言では、神社の入り口に近づいた途端、その知人は激しい頭痛を訴えたという。
彼女自身も空気の違和感を感じ取り、パワーを帯びた場所であることを直感した。
現在は観光地化が進み、以前ほどの強烈さはないとのことだが、それでも「耳なし芳一の墓所には近づかない方がいい」と警告している。
体験談3:写真に映らなかった神宮
神社好きの男性が若かりし頃に訪れた赤間神宮では、境内に足を踏み入れた瞬間から冷たい空気と湿気に襲われ、海の底にいるような圧迫感を覚えたという。
平家の墓所であることに気づき恐怖を感じた彼は、外に出て数枚だけ記念写真を撮影。
しかし、現像してみると赤間神宮を写した写真だけがすべて灰色で塗り潰されていた。
他の写真には異常がなかっただけに、なおさら不気味さを引き立てた。
赤間神宮の心霊考察
赤間神宮は、単なる観光名所として訪れるにはあまりに重すぎる歴史を抱えている。
壇ノ浦の戦いで命を落とした安徳天皇と平家一門の無念、それらが今なお土地に残留しているのだと考えられる。
耳なし芳一の伝説が根付くこの地には、現実と異界が交差する“裂け目”のようなものが存在しているのかもしれない。
霊感の有無にかかわらず、写真や身体への影響という「物理的な異常」が生じる点が、ただの伝説とは一線を画す。
赤間神宮は、光と影が共存する場所である。そこに足を踏み入れる者は、己の運命を試される覚悟を持つべきであろう。
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