山口県の山深くに位置する国立山口徳地青少年自然の家。自然豊かな環境で知られ、星空観察やキャンプなど多くの青少年が訪れる教育施設であるが、その裏では“白い女の霊が出る”という不可解な心霊現象が語り継がれている。今回は、国立山口徳地青少年自然の家にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
国立山口徳地青少年自然の家とは?

国立山口徳地青少年自然の家は、山口県の中央部、長門峡自然公園内に位置する国立の体験型教育施設である。
「冒険の森」という通称でも知られ、自然体験や集団行動を通して“生きる力”を育むことを目的に、キャンプや野外活動、天体観察など多岐にわたる教育プログラムを提供している。
広大な敷地内には、キャンプ場や宿泊棟、大浴場、プレイホール、天体観測棟など多くの設備が整っており、特に子どもたちの学びと交流の場として利用されている。
しかし、この“学び舎”の裏には、夜になると決して教育とは無縁の、異質な存在が現れるという。
国立山口徳地青少年自然の家の心霊現象
国立山口徳地青少年自然の心霊現象は、
- 夜の林に、白く浮かび上がる女の霊が出現する
- 建物の影から“誰か”が覗き込んでくる気配がする
- 窓の外に人影が現れ、じっと中を見つめてくる
- 毎年現れる複数の霊が、それぞれ異なる挙動を示す
- 特定の霊は、恨みを帯びて人についてくるという
である。以下、これらの怪異について記述する。
とある星の観察行事の夜、教員を含む30人あまりの引率団が宿舎に戻ろうとしていた時である。
林の奥に、ぼんやりと白く光る女の姿が浮かび上がったという。
その場にいた全員が、確かに「見た」と証言している。驚愕と恐怖で一同は大混乱に陥り、現場は一時騒然とした。
その後、ある教師が見回りのために再び外へ出たが、建物の影から“誰か”に覗かれている気配を強く感じたという。
恐怖に駆られ、見回りを早々に切り上げて宿舎に戻ったものの、今度は自室の窓の外にまた“それ”がいた。窓越しにじっと、こちらを覗き込んでいたという。
このような現象は一度きりではなく、年を重ねるごとにパターンが明らかになってきた。
ある霊は決まって同じ場所に留まり、また別の霊は敷地内を歩き回っている。
そして最も恐れられているのは、特定の人物に執着し、無言で付きまとう“恨みの霊”の存在である。
国立山口徳地青少年自然の家の心霊体験談
「初めは、生徒の見間違いだろうと思っていたんです。ですが、教員である私自身が“見てしまった”んです。林の奥、白い霧のような何かが、じっとこちらを見ていた。生徒のひとりが泣き出したのをきっかけに、30人以上がその存在を目撃していたことがわかりました」
「見回り中は、誰かが後ろに立っている気配がして、振り返ることすらできなかった。戻ってからも窓の外に女が立っていた気がして、カーテンを閉めるしかなかった。あの夜以来、あの林の近くには決して近づかないようにしている」
国立山口徳地青少年自然の家の心霊考察
国立山口徳地青少年自然の家における一連の心霊現象は、偶発的な錯覚では説明がつかない。
一斉に30人以上が同じ“霊”を目撃するという事例は極めて稀であり、それが毎年繰り返されるとなれば、もはや偶然とは言い難い。
施設周辺は、長門峡自然公園の奥深くに位置し、街灯も少なく、夜はほとんど真っ暗である。
自然が豊かである反面、人の“気配”が紛れやすい環境でもある。
そこに、未練や恨みを抱いたまま彷徨う霊が引き寄せられたとしても不思議ではない。
また、宿泊施設の構造上、外から部屋の中を覗くことが可能な窓が多く、暗闇に潜む存在にとっては格好の“のぞき場”となっている可能性もある。
一定の場所にとどまる霊と、彷徨い歩く霊、そして執着して離れない霊。
これらはまるで、意思を持ってこの場所を“選び”、そこに存在し続けているかのようである。
この自然の家は、確かに青少年の学びの場である。
しかし、夜になると、そこは“何か別の者たち”の領域へと変貌するのかもしれない。
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