山口県山口市に位置する椹野川東津河川公園には、落武者の霊や人魂といった不可解な現象が目撃されているという。今回は、椹野川東津河川公園にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
椹野川東津河川公園とは?

椹野川東津河川公園(ふしのがわ・ひがしづかせんこうえん)は、山口市を流れる椹野川の河川敷に整備された公園である。
散歩やレクリエーションに適した広い遊歩道が整備されており、毎年夏には「ふしの夏まつり花火大会」の会場として多くの人々で賑わう。
イベント時には約3,000発の花火が夜空を彩り、屋台やバザーも立ち並ぶため、地元では親しまれている名所である。
一方、祭りの賑わいが去った後の公園は一転して静寂に包まれ、時折訪れる者に奇妙な違和感をもたらすという。
特に句碑や遊歩道に彫られた詩の数々は、老朽化と相まって一種異様な雰囲気を漂わせている。
椹野川東津河川公園の心霊現象
椹野川東津河川公園の心霊現象は、
- 川面から突然、甲冑姿の落武者の霊が現れ、斬りかかってくる
- 花火大会の最中、打ち上がる花火の間に人魂が交じって飛び交っている
- 遊歩道にある句碑の一つに、特定の時間帯に文字が浮かび上がる
- 雨の日の橋の下で、ずぶ濡れの女性の霊がしゃがんでいるのが目撃される
である。以下、これらの怪異について記述する。
落武者の霊
もっとも恐れられているのは、「落武者の霊」の目撃談である。
特に川沿いを歩いている最中に、水面から突然、甲冑をまとった武士の霊が出現し、目の前に立ちふさがるという。
抜刀したまま無言で睨みつけてくるその姿は凄絶で、霊感の強い者の中には「首を刎ねられそうな気配を感じた」と証言する者もいる。
花火と人魂
ふしの夏まつりの夜には、華やかに夜空を彩る花火の間を、オレンジ色の小さな球体――つまり「人魂」が紛れ込んでいるのが見えるという声が絶えない。
肉眼では見えず、スマートフォンで撮影した写真にだけ写るという報告もあり、「あの夜は、ただの祭りではない」と語る地元住民もいる。
句碑に浮かぶ文字
園内の句碑や遊歩道には、複数の俳句が刻まれている。
中でも「曼殊沙華 咲いて ここがわたしの寝るところ」という句碑は、夜になると赤黒く変色し、句の文字がぼんやりと浮き上がるとの噂がある。
その場で立ち止まって読もうとすると、背後から視線を感じるという証言もある。
橋の下の女
雨天時、河川公園の橋の下を通ると、ずぶ濡れの女性がしゃがみこんでいるのを目撃する者がいるという。
声をかけても応答はなく、振り向いた顔には目が存在しなかった、という話が広まっている。
夜間にこの橋を通ることを避ける地元民も少なくない。
椹野川東津河川公園の心霊体験談
過去にこの公園を訪れた男性は、夕暮れ時に橋の下を歩いていた際、ひとりでに濡れた足音が自分のすぐ後ろをついてくるのを感じたという。
振り返っても誰の姿もなく、走って離れようとすると、耳元で「ここが、わたしの……」という女の声が聞こえたそうである。
また別の女性は、花火大会でスマートフォンで撮影した動画を確認したところ、花火とは明らかに異なる動きをする白い光の玉が、画面を横切っていたという。
「風向きと逆に飛んでいた」とのことで、後に地元の霊感のある知人に見せたところ、「それ、人魂だよ。しかも、ついてきてる」と言われ、以降しばらく体調を崩したという。
椹野川東津河川公園の心霊考察
椹野川東津河川公園の心霊現象の多くは、戦乱の歴史と川という自然の霊的象徴の交差点に由来するものと思われる。
椹野川は古くから交通の要所として栄え、多くの命がこの水辺で消えていった可能性がある。
また、句碑に刻まれた詩や遊歩道に刻まれた俳句には、生と死、日常と非日常の狭間を感じさせるような内容が多く、無意識のうちに“死者の記憶”を呼び覚ましているのかもしれない。
特に、花火という「現世の喧騒」と、そこで同時に目撃される「人魂」という異界の存在の共演は、まさに「生と死の交差点」としてのこの地の特異性を象徴している。
表向きは美しく整備されたレジャー施設でありながら、ふとした瞬間に「異界への入口」としての顔を覗かせる椹野川東津河川公園――。
ここを訪れる際は、決して気を緩めてはならない。
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