愛媛県東温市にある松山ゴルフ倶楽部の真下を貫く鳥越トンネルは、1958年に旧金毘羅街道のルートを残すために掘られた隧道である。今回は、松山GCの鳥越トンネルにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
松山GCの鳥越トンネルとは?

鳥越トンネルは、1958年に開場した松山ゴルフ倶楽部・川内コースの真下を貫く隧道である。
かつて金毘羅街道と呼ばれた旧街道の一部がゴルフ場によって寸断されたため、そのルートを残す目的で掘られたとされている。
全長は176メートル、幅員2.6メートル、有効高1.9メートルという異様な狭さを誇り、軽自動車がやっと通行できる程度である。
そのため坑口には押しボタン式の信号機が設置されており、歩行者や車両が交互に利用できる仕組みとなっている。
しかし、この合理的とも言える構造が、逆に「不気味な異界への入口」としての印象を強めているのである。
松山GCの鳥越トンネルの心霊現象
松山GCの鳥越トンネルの心霊現象は、
- 雨の日に女性の霊が現れる
- トンネル内で車を停めてクラクションを鳴らすと怪異が起こる
- 坑口の信号が赤のまま、誰も来ないのに変わらない
- 内部に差し掛かると不可解な物音や気配を感じる
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、最も有名なのが「雨の日に女性の霊が現れる」という話である。
濡れた髪の女性が坑口付近に立っていた、あるいは窓越しに覗き込んできたという証言が残されている。
通行者の多くが「視線を感じる」と語っており、ただの噂ではないことを物語っている。
また、古くから囁かれる儀式のような怪異が「クラクション」である。
トンネル内で車を止め、クラクションを三度鳴らすと、後部座席に人影が座っている、白い手がガラスに触れるなどの怪現象が起こるという。
さらに不気味なのは信号機の挙動である。赤信号が点灯しているために待ち続けても、対向車が一切現れないことがある。
この「誰も来ない赤信号」は、まるで通行を拒むかのようであり、訪問者の不安を増幅させる。
加えて、隧道内部はわざと曲げられたように蛇行しており、視界が悪く圧迫感に満ちている。
ここで聞こえる「足音のような響き」や「車体を叩く音」は、訪れた者に強烈な恐怖を与えている。
松山GCの鳥越トンネルの心霊体験談
ある地元の男性は、深夜に友人と肝試しに訪れた。
内部で車を停めてクラクションを三度鳴らした直後、後部座席に「雨に濡れたような髪の毛」が垂れ下がっていたという。
振り返ったが誰もいなかった。慌てて車を発進させたが、その後もしばらくフロントガラスに白い手形が浮かび上がっていたと語っている。
また、別の女性は、坑口で赤信号を待っている間、助手席の窓に水滴の跡が次々と浮かび上がり、まるで誰かが外から撫でているかのように見えたという。
雨は降っていなかったにもかかわらずである。
松山GCの鳥越トンネルの心霊考察
鳥越トンネルの怪異は、単なる偶然や錯覚で片付けられるものではない。
雨の日に現れる女性の霊は、水害や事故で命を落とした者の怨念と関連している可能性がある。
また、クラクションを合図に現れるという儀式的な性質は、トンネルそのものが「境界」として機能していることを示唆している。
信号が赤のまま変わらない現象も、機械の故障以上に「通るべきではない者を拒む」力が働いていると解釈できる。
松山ゴルフ倶楽部の華やかなコースの下に、旧街道と共に存在するこの異様な隧道は、表と裏、生と死を繋ぐ「境目」となっているのではないだろうか。
訪れる者は軽い気持ちで立ち寄るべきではない場所である。
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