高知県安芸郡安田町の海沿いにある前川自動車板金塗装工場は、かつて地域の車を修理していた工場である。2001年に廃業してから長らく放置され、老朽化が進んだ。だが2016年、この廃墟内で男性が首を吊って亡くなっているのが発見された。それ以来、夜になると工場内で怪奇現象が噂され、「首吊り工場」と呼ばれるようになった。今回は、前川自動車板金塗装工場(首吊り工場)にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
前川自動車板金塗装工場(首吊り工場)とは?
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前川自動車板金塗装工場は、高知県安芸郡安田町安田に存在する元・板金工場である。
国道55号線土佐東街道沿い、安田海岸のすぐそばに位置し、かつては地域の自動車整備を担っていたとみられる。
開業は1970年代前半とされ、2001年までは電話帳にも記載が確認できることから、この頃に廃業したと推測される。
廃業後は放置され、潮風による侵食で建物は急速に老朽化。
2010年代に入る頃には、壁面が崩れ落ち、屋根も一部が抜け落ちるなど、完全な廃墟となっていた。
そして2016年5月27日、工場内で男性が首を吊った状態で発見された。
この男性は身元不明のまま、行旅死亡人として処理されている。
その出来事を境に、工場周辺では不可解な目撃談が相次ぎ、2017年頃から「首吊り工場」と呼ばれるようになったのである。
前川自動車板金塗装工場(首吊り工場)の心霊現象
前川自動車板金塗装工場(首吊り工場)の心霊現象は、
- 首を吊った男性の霊の目撃
- 夜間に人影が揺れる
である。以下、これらの怪異について記述する。
首を吊った男性の霊の目撃
一部で知られているのは、工場内に“人影がぶら下がって見える”という報告である。
夜間、懐中電灯の光を向けると、梁のあたりに黒い影のようなものが一瞬浮かび上がるという。
形は人間の輪郭をしているが、顔は見えず、光を当てても消えるわけではなく、視界の端でわずかに揺れるという証言が多い。
この現象は、2016年の首吊り事件以降に集中して報告されており、まるで亡くなった男性が今もその場に留まり、静かに宙を揺れているかのようである。
夜間に人影が揺れる
工場の前を通ると、内部の暗闇の中で何かが“動いている”ように見えることがあるという。
風で揺れる影かもしれないが、建物の崩壊具合からして、外光の反射では説明できないという声もある。
特に、深夜2時から3時頃にかけて、誰もいないはずの工場内でライトが反射したような明滅を見た者もいる。
工場跡での異様な寒気と耳鳴り
昼間であっても、工場の敷地に入ると急に空気が冷たくなり、耳鳴りがするという話がある。
特に、首吊りが発見されたとされる奥のスペースでは、空気が重く、息苦しさを覚える者がいる。
風の通りも悪く、まるで建物そのものが“息をしている”ような圧迫感があるという。
前川自動車板金塗装工場(首吊り工場)の心霊体験談
ある探索者が現地を訪れた際、工場の入り口付近で不可解な出来事に遭遇している。
夜間、ライトを照らして撮影していると、誰もいないのに「カン……カン……」と金属を叩くような音が響いたという。
振り返っても何もなく、録音した音声にもその音だけがはっきりと残っていた。
帰宅後に動画を確認すると、音が鳴った直後、画面の奥の方に、白いものが一瞬横切っていたという。
それが人なのか、単なる光の反射なのかは不明だが、確かに何者かの気配を感じたのである。
前川自動車板金塗装工場(首吊り工場)の心霊考察
この工場の心霊現象は、2016年の縊死事件をきっかけに始まった可能性が高い。
長年放置された廃墟という環境は、湿気・腐食・音の反響など、心理的な恐怖を増幅させる条件が揃っている。
だが、“影が揺れる”“寒気が走る”“耳鳴りがする”といった現象が、訪れる者の証言として複数挙がっているのも事実である。
この場所に残るのは、単なる建物の記憶か、それとも“そこで命を絶った誰か”の未練なのか。
真実は分からないが、今も夜の安田海岸沿いに立つその工場は、確かに異様な静けさを纏い続けているのである。
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