深北緑地には、かつて起きた自殺や不可解な事件にまつわる怪異が囁かれ、夜間には説明のつかない影や声を聞いたという証言が後を絶たないという。今回は、深北緑地にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
深北緑地とは？
深北緑地は、大阪府大東市と寝屋川市にまたがり、大阪府営の多目的遊水地として整備された公園である。
1981年に一部開設され、約41ヘクタールの広大な敷地を有し、通常時は家族連れやスポーツ利用者が多いが、大雨時には周辺河川の増水を受け止める治水施設としての役割を担っている。
園内は水辺ゾーン・ふれあいゾーン・スポーツゾーンに分かれ、ロケット広場や深野池などの特徴的なエリアを持つ。
昼間はのどかな風景が広がる一方で、過去には首吊り自殺や焼身自殺などの痛ましい出来事も確認されており、その痕跡が噂として語り継がれている場所でもある。
深北緑地の心霊現象
深北緑地の心霊現象は、
- 公衆トイレでの赤い服の女の目撃
- ベンチに座る、首から上がない裸の男性の姿
- 夜間に聞こえる女性の笑い声
- 女性のいないグループで発生した香水の匂い
- 遊具付近に現れる幼い男児の姿
である。以下、これらの怪異について記述する。
公衆トイレに現れる「赤い服の女」
深北緑地の公衆トイレでは、赤い服を着た女性がふと視界の端に立っているという証言が複数ある。
鏡越しに映った、個室の影が一つ多い、入り口付近に長く留まる女性がいた──しかし振り返れば誰もいない。
赤い服の人物は、実際の利用者と見分けがつかないほど“生々しく”目撃される点が特徴である。
首の無い裸の男性
夜9時頃、草むらに隣接したベンチで、裸で首だけが無い男性が座っていたという報告がある。
ライトに照らされた白い肌は見えたが、顔の部分だけが「存在しなかった」と語られている。
現場では過去に首吊りがあったという噂もあり、関連性を疑う声が残っている。
聞こえるはずのない女性の笑い声
深夜の園内では、周囲に誰もいないにも関わらず、耳元で笑うような女性の声がしたという体験談が多い。
とくに男性だけのグループで訪れた際、声がはっきり聞こえ、その後帰りの車内で“女性物の香水の匂いだけが残った”という証言が印象的である。
遊具付近に現れる幼い男児
白い石の滑り台付近では、無表情の幼い男児が突然隣に座っていたという証言が存在する。
滑る音も、登る気配もなく、視界から消える瞬間すら確認できなかったという。
周囲に保護者もいなかったことから、正体不明の存在として語られている。
深北緑地の心霊体験談
ある利用者が小学6年生の頃、家出の途中で深北緑地を訪れた際の体験が記されている。
10月の夜20時過ぎ、白い石造りの大きな滑り台で友人と二人で遊んでいたところ、背筋が急に冷たくなり、気配を感じて左を見ると、自分より数学年ほど年下の男児が静かに座っていたという。
その男児は、ベージュのズボンにトーマスのTシャツという印象的な姿で、友人も同時に視認している。
しかし話しかけてもまったく反応がなく、ただ一点を見つめて動かない。
恐怖を覚えながら滑り台を滑り降り、わずか20秒ほどで自転車の場所まで移動し振り返ると、男児の姿は跡形もなく消えていた。
滑り台は石材で、滑れば大きな音が響く構造であるにも関わらず、滑る音も、走る音も残らなかったという。
また近くに保護者や他の子どもの気配は一切なく、自転車も彼らのものしか無かった。
その後に災いはなかったものの、投稿者は現在も深北緑地に近づけず、車で横を通るだけで鳥肌と涙が出ると語っている。
同じ男児の姿を見た者がいるのかは不明であるが、非常に具体的な描写で語られている点が特徴である。
深北緑地の心霊考察
深北緑地は、治水地としての特殊な地形を持ち、夜間になると街灯の位置や光の反射により視界が歪む場所が多い。
これにより、人影が錯覚として生じる可能性も否定はできない。
しかしながら、具体的な服装や表情、位置まで共有している複数目撃談が存在し、単なる光の影響では説明しきれない点が多い。
さらに園内では、過去に自殺事案や不可解な事件が複数発生している。
公衆トイレでの焼身・首吊りに加え、野良猫33匹の謎の大量死、早朝に刺傷を負った男性の発見など、異様な事件が繰り返されていることも、噂が消えない一因となっているであろう。
夜の深北緑地では、人の気配が急に途切れる場所や、音が吸収されるように静かになる区画が存在する。
こうした物理的な“静寂”が、心霊現象と結びつき、利用者に強い恐怖を与えていると考えられる。
幼い男児や赤い服の女など「具体的すぎる姿」を伴う目撃が複数ある点は、通常の公園ではあまり見られず、この場所特有の異質さを強く印象づけている。
深北緑地は昼間であれば家族で賑わう平和な場所であるが、夜の園内は境界が曖昧になり、不可解な出来事と向き合う可能性が高い場所であるといえる。
コメント