エキスポランドにまつわる心霊のウワサを紹介する。かつて重大事故が起きたことで名を残した場所であるが、実はその前から奇妙な出来事が相次いでいたと語られている。今回は、エキスポランドにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
エキスポランドとは?

エキスポランドとは、大阪府吹田市の万博記念公園に併設されていた遊園地である。
1970年の大阪万博におけるアミューズメントゾーンとして整備され、閉幕後も存続を望む声を受けて営業を継続した歴史を持つ。
絶叫系を中心に多くの大型アトラクションを備え、家族連れから学生まで幅広く賑わいを見せていたが、2007年に発生したジェットコースター「風神雷神Ⅱ」の脱輪事故により状況が一変した。
事故は国内初のジェットコースター死亡事故であり、深刻な衝撃を与えた末、2009年に閉園となった。
跡地は現在「エキスポシティ」となっている。
エキスポランドの心霊現象
エキスポランドの心霊現象は、
- 慰霊碑付近での黒い影の目撃
- 透けた人影がアトラクション施工時や記念写真に写り込む
- お化け屋敷における“演者以外の何者か”の出現
- 夜間巡回中に人の気配がないのに鈴の音が迫る怪異
である。以下、これらの怪異について記述する。
エキスポランドでは、2007年の脱輪事故以降、事故現場周辺に黒い影が立っていたという証言が複数寄せられている。
犠牲者の霊が慰霊碑付近に現れるという噂も広がったが、跡地が再開発される過程で慰霊碑の所在自体が人々の記憶から曖昧になり、現在、正確な位置は不明とされている。
この“所在不明の慰霊碑”という事実もまた、不可解さを強める要素となっている。
また、エキスポランドでは脱輪事故以前から「透けた人」を見たという工事関係者や関係者の証言が複数残されている。
アトラクション施工中、誰もいないはずの通路を白っぽい人物が横切る姿を見た、記念写真に半透明の人影が写り込んでいたなどである。
特にお化け屋敷では、演出として4人の“お化け”が出る場面があったが、実際には3人しか配備されていなかったという噂が長年囁かれている。
客が恐怖のあまりスタッフに「さっきの4番目のお化けは誰?」と問いただし、担当者が顔を曇らせたという逸話は有名である。
この地域はかつて千里丘陵と呼ばれる広大な土地であり、周辺の万博記念公園には弾薬庫の噂や外国人労働者にまつわる話が残されている。
同じ土地に立つエキスポランドでも、不可思議な目撃情報が多かったのは、この土地の歴史に由来するものかもしれない。
エキスポランドの心霊体験談
エキスポランドで夜警として働いていた人物の証言を紹介する。
夜の遊園地は完全な無人となり、アトラクションの外観が闇の中に浮かび上がる光景は、娯楽施設とは思えぬほど異様であったという。
園内には人感センサーが多数設置されていたが、人影がないのに反応することがあり、そのたびに「何が通ったのか」を確認しに行かねばならなかった。
誰かがいる方がまだ安心でき、反応が“空振り”のときほど背筋が冷えたという。
特に夜のお化け屋敷の巡回は恐怖が強かった。基本的に施錠されているため入らずに済むが、まれに鍵がかかっていない場合、内部を見回る必要があった。
照明の落ちたお化け屋敷は本来の役者もいないため静寂に包まれているが、その静けさこそが本物の恐怖を呼び起こしたという。
ある夏の夜の巡回で、風神雷神の乗り場付近を歩いていたときである。
突然、お化け屋敷の方向から“チリン”という小さな鈴の音が響き、周囲を確認したが人影はない。
猫が迷い込んだのかと思ったが、広い視界のどこにも動物の姿はなかった。
その直後、鈴の音はゆっくりと、しかし確実にこちらへ近づいてきたという。
「チリン…チリン……チリンチリンチリン……」
音は真っ直ぐに向かってきて、背後の首元を通り抜け、風神雷神の乗り場へと消えていった。
人影はなく、ただ鈴の音だけが存在していた。夜警はその場で動けなくなり、その夜の巡回業務を続ける気力が途絶えたという。
この怪異が脱輪事故と関係するのかは不明である。
しかし、夜の園内が“何か”を潜ませていたことは確かであろうと体験者は語っている。
エキスポランドの心霊考察
エキスポランドでは、脱輪事故後に怪異の噂が急増したが、実際には事故以前から透けた人影や不可解な演出外の“存在”が報告されていた。
このことから、エキスポランドにおける怪異は単一の出来事に由来するものではなく、土地と施設の歴史が複合的に作用して生じていた可能性が考えられる。
また、夜警が体験した“鈴の音”の怪異は、特定の形を持たないが、音だけが迫ってきたという点で非常に特徴的である。
姿なき存在が意図的に接近してきたかのようであり、土地に残留した何らかの気配が音という形で現れたと解釈できる。
加えて、慰霊碑の所在が曖昧になっている点も気になる要素である。本来、供養の場が記録から薄れていくことは、霊的な不安定さを生むとされる。
エキスポランドで噂される影や不可解な音の正体は、事故の犠牲者、あるいは千里丘陵に刻まれた過去の残響なのかもしれない。
エキスポランドは今や姿を消したが、そこで語られた怪異の数々は、土地に刻まれた歴史とともに、現在のエキスポシティにも静かに残っている可能性があると考える。

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