飯盛山の廃キャンプ場のウワサの心霊話

飯盛山のふもと、寺川新池の上にひっそりと残る廃キャンプ場には、開設準備中に怪奇現象が相次ぎ、ひと夏で放棄されたという噂が今も囁かれている。今回は、飯盛山の廃キャンプ場にまつわるウワサの心霊話を紹介する。


飯盛山の廃キャンプ場とは?

飯盛山の廃キャンプ場の看板

飯盛山の廃キャンプ場とは、大東市寺川の寺川新池の上部に位置していたとされる未成のキャンプ場跡である。

2000年代中頃、ネット上で突如として注目され、「怪奇現象が多発し、ひと夏で閉鎖された」「そもそも完成前に放棄された」といった噂が語られ始めた場所である。

1980年代前半、地元の青少年センターが中心となり、飯盛山のふもとにキャンプ場を整備する計画が立てられた。

関係者らは木を伐採し、尾根筋を切り開き、地面を整地していったが、作業が進むにつれ現場では不可解な現象が相次ぐようになった。

さらに、この一帯は南北朝時代の古戦場「四條畷の戦い」の山麓であり、怨恨と戦死者の血が濃く染み付いた土地として知られている。

また、キャンプ場開発の2年ほど前には、近くで遊んでいた少女の行方不明事件が発生しており、最終的に少女の遺体は寺川新池付近で発見されたと伝えられる。

その少女の特徴は、後に関係者が目撃した“おかっぱ頭の女の子”と一致していたという。


飯盛山の廃キャンプ場の心霊現象

飯盛山の廃キャンプ場の心霊現象は、

  • 夜間に地鳴りのように響く「うおー…うおー…」という声
  • 複数人の鬨(とき)の声と、刀が交わる剣戟音
  • 山中で迷子のように振る舞う“おかっぱ頭の少女”の出没
  • 女性スタッフ2名が鎧武者に斬りつけられたという事件
  • 管理小屋に現れた、少女とは思えぬ醜悪な表情の“同じ少女”

である。以下、これらの怪異について記述する。

夜ごと響く声と剣戟音

作業が本格化し始めた頃、夜になると作業員らは地の底から湧き上がるような低い声を耳にした。

それは単なる風音とは到底異なるもので、明らかに「うおー…うおー…」と呻くように聞こえたという。

やがて日が経つにつれ、その声は一人のものではなく、複数人が叫び合う鬨の声へと変貌し、同時に刀と刀がぶつかる甲高い剣戟音まで混じり始めた。

この一帯が古戦場であったことを考えれば、偶然と片付けるにはあまりにも符合し過ぎている。

“おかっぱ頭の少女”の不可解な出現

ある日、男性スタッフは一人の少女に声をかけられた。

白いブラウスに赤いミニスカート、ピンクの運動靴という特徴的な服装をしたおかっぱ頭の少女である。

迷子だと言う少女に道を教えたところ、お礼を述べると管理小屋脇を駆け抜けていった。

しかし、男性スタッフが安全を案じて追いかけると、少女は尾根の細道で忽然と姿を消した。

管理小屋にいた女性スタッフも「そんな少女は見ていない」と答え、少女の痕跡はどこにも残されていなかった。

後から分かったのは、その特徴が数年前に行方不明となり、池で遺体となって発見された少女と完全に一致していたことである。

鎧武者による斬りつけ事件

決定的な異変が起きたのは、女性スタッフ2名がキャンプ場へ向かう途中でのことである。

林道の脇から突然、鎧を身に着けた武者が現れ、抜刀したまま2人に斬りかかった。

服が浅く裂け、切り傷こそなかったものの、その場での恐怖と混乱は甚大だった。

この事件を境に、関係者の誰もが作業の続行に耐えられなくなり、計画は中止。キャンプ場は未完成のまま放棄され、山中の地図からもほぼ抹消されたと言われる。

管理小屋に現れた“別の顔の少女”

管理小屋では、おかっぱ頭の少女が再び現れたが、その表情は以前とはまったく違っていた。

頬は歪み、口角は異様に引きつり、眼だけが据わったように濁り、そこに“子どもらしさ”は一切なかった。

その少女は無言のままスタッフをじっと見つめた後、ふっと消えたという。

この出来事が、関係者の心を決定的に折ったとされる。


飯盛山の廃キャンプ場の心霊体験談

ネット上には、「実在しない」とまで言われたこのキャンプ場を実際に発見したという投稿が存在する。

投稿者によれば、飯盛山南西の尾根には明らかに人工的に平坦化された段々状のスペースが点在し、撤去されたキャンプ施設跡が散在していたという。

また、西側の斜面から大阪市街を見下ろせる場所であり、東側は急峻な崖、下には寺川新池が広がるなど、噂と一致する点が多い。

さらに現地の道は、登山道にも関わらず地図から消されており、迷いやすく錯綜している。

このような“意図的な隠蔽”を思わせる状況が、投稿者の不気味さを一層強めていた。

投稿者は昼間の探索であったにもかかわらず、「嫌な予感が濃くまとわりついていた」「踏み込んではいけない場所に入ってしまった」と直感的な恐怖を繰り返し語っている。


飯盛山の廃キャンプ場の心霊考察

この廃キャンプ場における怪異は、いくつもの要素が重層的に絡み合っていると考えられる。

まず、南北朝時代の古戦場という強烈な土地の背景である。

圧倒的兵力を前に南朝方が討ち死にした場所であり、未練と怨嗟が渦巻く土壌が形成されている可能性は否めない。

深夜に聞こえた鬨の声や剣戟音が、戦場の残響であると解釈するのは自然である。

さらに、行方不明となった少女の存在が加わる。池で発見されるまで誰にも見つけられなかった少女の孤独と恐怖が、この地に“形”として残留していても不思議ではない。

目撃された少女が実体ではなく“影”のように消えたこと、管理小屋で異様な表情を浮かべたことは、その未練の深さを物語る。

最後に、このキャンプ場が「未完のまま放棄された」という事実が、土地の気配をさらに濃くしている。人の手が途中で止まり、目的を失った場所は、ときに“そこに留まってはならないもの”が溜まりやすい。

以上の点から、この廃キャンプ場は単なる噂ではなく、土地の歴史、事件、そして未成施設という三重の背景が重なり合った“異常な空間”として成立していると考えられる。


飯盛山の廃キャンプ場の地図

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【管理人】狐憑きのたる

全国のウワサの心霊スポットを調査し、その魅力と恐怖を皆さんにお届けしています。