香川県さぬき市津田町、けぼ山古墳の近くにひっそりと残る一軒の廃屋。その建設時期は不明で、2011年頃にはすでに荒れ果てていたという。古墳の山という曰くつきの土地に建てられたこの家では、物音や人影、不可解な気配など数々の怪異が報告されており、今もなお心霊スポットとして恐れられている。今回は、けぼ山古墳近くの廃屋にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
けぼ山古墳近くの廃屋とは?

香川県さぬき市津田町。津田湾に突き出した小さな半島に「けぼ山古墳」と呼ばれる古墳がある。
その古墳の近く、山を登った場所に問題の廃屋は存在する。
場所は「うべの展望公園」よりさらに奥へと進んだ急斜面の上であり、人里からは隔絶された位置にある。
建設時期は不明であるが、片流れ屋根の木造住宅であり、景観の良さから別荘として建てられたのではないかと推測されている。
だが2011年頃にはすでに窓ガラスは破壊され、荒れ果てた状態で放置されていた。
まだ現存しているが、道は完全に草木に覆われ、入口付近は足場が失われているにも関わらず雑草が繁茂し、まるで人を誘い込み足を滑らせようと待ち構えているかのようである。
不用意な接近は極めて危険である。
本来ならば景観を楽しむための場所であったはずだが、その立地は「古墳の山」という曰くつきの土地であり、住居としては障りがあると囁かれている。
けぼ山古墳近くの廃屋の心霊現象
けぼ山古墳近くの廃屋の心霊現象は、
- 廃屋内部から誰もいないはずなのに物音が響く
- 男性の霊が窓越しに立っている姿が目撃される
- 近づくと妙に息苦しく、背後から気配を感じる
- 廃屋周辺で写真を撮ると不可解な影や白い靄が写り込む
である。以下、これらの怪異について記述する。
この廃屋のもっとも有名な噂は「男性の霊」である。
窓からこちらを見下ろすように佇む影の報告が後を絶たない。だが近寄っても中には誰もいない。
むしろ足場が崩れかけた床から下を覗けば、落ちれば命はないような断崖が広がっており、そこに立つこと自体が不可能に思える位置で霊は現れるのである。
また、夜に廃屋へ近づくと、中からガタガタと窓を揺らす音や、重い足音が聞こえてくることがあるという。
調べても人影はなく、ただ冷たい風が吹き抜けるばかりである。
さらに奇妙なのは、訪れた者の多くが「呼吸のしづらさ」を訴える点である。
胸が締め付けられるように苦しくなり、背後に誰かが立っているかのような気配を感じ、振り返るが誰もいない。
やがて恐怖に耐えきれず、逃げ出す者がほとんどである。
心霊写真も数多く撮られており、白い靄や人影のようなものが浮かび上がるケースがある。
だが撮影者の多くは帰宅後に体調を崩したり、原因不明の悪夢にうなされると語っている。
けぼ山古墳近くの廃屋の心霊体験談
実際に廃屋を訪れた者の証言によると、廃墟へ至る道の途中からすでに異変は始まっていたという。
ある探索者はこう語る。
「山道を登っていると、背後で乾いた枝を踏む音がついてくる。振り返ると誰もいない。気のせいかと思ったが、廃屋が見えた瞬間、足音がピタリと止んだ。建物の窓を見上げると、確かに男の顔が覗いていた。だが次の瞬間には影は消え、胸が締め付けられるように苦しくなり、全力で逃げ帰った」
別の者は写真を撮ったところ、窓の奥に黒ずんだ顔が浮かび上がったという。
その後、撮影者は数日間悪夢にうなされ続け、夢の中で窓から覗く男に睨まれ続けたと証言している。
けぼ山古墳近くの廃屋の心霊考察
この廃屋がなぜ心霊スポットとなったのか。
その理由は「古墳」という土地の性質にあると考えられる。古墳は墓であり、死者を祀る神聖な場所である。
その山を切り開いて別荘を建てたことが、土地の霊を刺激し、怨念を呼び込んだ可能性が高い。
また、廃屋自体が「人を寄せ付けない構造」をしている点も注目すべきである。
足場の失われた入口、隠すように茂る草木、息苦しくなる異様な空気。まるで建物そのものが生き物のように侵入者を拒んでいる。
男性の霊の正体については定かではないが、土地に縛られた古代の霊、あるいは過去にここを訪れ命を落とした者の残留思念とも考えられる。
いずれにせよ、この廃屋はただの廃墟ではなく、けぼ山古墳の影に潜む「生者を拒む家」であることは疑いない。
コメント