福岡県朝倉市にある「志波の廃レストラン」には、かつての営業当時から奇妙な噂が絶えず、現在では霊の目撃情報や不可解な体験談が語り継がれているという。今回は、志波の廃レストランにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
志波の廃レストランとは?

志波の廃レストランは、福岡県朝倉市杷木志波、国道386号線沿いに存在するレストラン跡地である。
平屋建ての建物で、1970年頃に開業したとされているが、詳細な開業年は不明である。
1993年以降の電話帳には該当する店の記載がなく、2000年以前にはすでに閉業していたと見られる。
外観はすでに廃墟と化しており、2013年頃まで残っていた上部看板に「喫茶」と読める文字がかすかに残っていた。つまり、喫茶店として営業していた可能性がある。
2023年11月時点の様子では、入口の上部が崩れ落ち、建物内部も荒廃しており、敷地内のアスファルトは雑草に破られている。
一方で、2017年には入口のブロック塀が新設され、2021年頃には動物捕獲用の檻が置かれている様子も確認されており、誰かがこの廃墟を「見張っている」ようにも感じられるのが不気味である。
志波の廃レストランの心霊現象
志波の廃レストランに関する心霊現象は、
- 店内に正体不明の霊が現れる
- 夜中に人影が見える
- 水が人数より多く出される不可解な出来事
- レストラン周辺で死亡事故や水死体が上がったという噂
である。以下、これらの怪異について記述する。
最も有名な怪異は、レストラン内に突如として現れる「霊」の存在である。
誰もいないはずの空間に気配が漂い、まるで誰かがこちらをじっと見ているような圧迫感があるという。
この場所はただの廃墟ではない。裏手には筑後川が流れており、ちょうどそのあたりで川が大きく湾曲している。
その影響か、かつてこの湾曲部では何度も水死体が引き上げられているとのことである。
水にまつわる霊的な現象は、得てして強烈な怨念を孕んでいるとされる。
また、ある話では、レストランがまだ営業していた当時、3人で来店したにもかかわらず、なぜかテーブルに水が4つ置かれていたという。
店員に尋ねても「4人分の用意をした」と平然と答えたというが、その4人目は誰だったのか。
さらに、夜中にこの廃レストランの前を通った地元住民の証言によれば、建物の中に誰かの人影が見えたという。
その人影は、動かずにただ立っていた。まるで来訪者を待ち続ける“店主”のように。
こうした霊的現象の背後には、かつてこの国道386号線沿いで発生した死亡事故も関係しているのではないかという見方もある。
事故や水難、そして廃墟。条件はすべて揃っている。
志波の廃レストランの心霊体験談
ある人物が深夜、友人とともにこの廃レストランの前を車で通ったときのことである。
窓の外に視線を向けたその瞬間、暗がりの店内に微かに浮かぶ人影を見たという。
それは男とも女ともつかぬ姿で、わずかに首を傾げながら、じっと車の方を見ていたという。
慌ててその場を離れたが、車中の空気はどこまでも重く、背中には氷のような冷気が貼りついて離れなかった。
あれは本当に“見間違い”だったのだろうか。
志波の廃レストランの心霊考察
この廃レストランにまつわる心霊現象は、偶然にしてはあまりに符号が揃いすぎている。
店の裏手で上がる水死体、店の前の交通事故、そして現役時代に起こった不可解な出来事――こうした因果が、廃業後の静寂とともに、「場」に染みついた可能性は否めない。
また、誰かが管理を続けているという形跡も不気味である。
もしかすると、ここには「人には見えない何か」が今も棲みついており、それを外に出さないようにしているのではないか――そう考えると、ブロック塀も檻も、すべてが意味を持って迫ってくる。
「人がいないはずの空間に、確かに“誰か”がいる」
その確信こそが、この場所の最大の恐怖なのである。
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