徳島市の歓楽街・秋田町には、かつて四国有数の遊郭街が広がっていた。その一角は「パンパン通り」と呼ばれ、今もなお現役の建物と廃墟が入り混じり、不気味な気配を漂わせている。今回は、秋田町遊郭跡にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
秋田町遊郭跡とは?

徳島県徳島市の繁華街・秋田町は、かつて四国有数の遊郭街として知られていた地域である。
戦後には進駐軍相手の娼婦が集まる場所となり、「パンパン通り」「やらかす街」といった俗称で呼ばれ続けてきた。
現在もその一角には現役の建物が残っており、廃墟と思われた建物が夜になると妖しい灯りをともすという。
土地や建物には、かつてこの地で生きた娼婦たちの怨念が刻まれているとされ、悪寒を覚える者も多い。
秋田町遊郭跡の心霊現象
秋田町遊郭跡の心霊現象は、
- 不意に背後から強烈な視線を感じる
- 建物の前を通ると急に寒気に襲われる
- 無人のはずの廃屋から女の笑い声が聞こえる
- ピンク色の建物の窓から白い手がのぞく
である。以下、これらの怪異について記述する。
この一帯を歩くと、まず感じるのは異様な緊張感である。
通りは住宅地と変わらぬはずなのに、どこか現実感の薄い空気が漂っている。
中でも有名なのがピンク色の長屋風建物である。昼間は廃墟に見えるが、夜になると突然、窓の隙間からピンク色の灯りがともり、白いカーテンの向こうに人影が揺れるという。
住人の気配はないはずなのに、近づいた者は「中から誰かがこちらを見ていた」と語る。
また、白壁と石垣を備えた和風建築は、往時の姿を残す遊郭建物である。
そこでは「低い女の笑い声を聞いた」という証言がある。
声はすぐ背後で響くにもかかわらず、振り返っても誰もいない。
さらに、袋小路の奥にある建物は特に危険だといわれている。
夜に近づいた者が「逃げ場を塞がれるような圧迫感を覚えた」と証言しており、中には吐き気を訴えて立ち去った者もいる。
秋田町遊郭跡の心霊体験談
実際に現地を訪れた人物の証言によれば、夕刻に散策をしていた際、赤線の名残を思わせる建物はすべて廃墟のように見えたという。
ところが、弁当を買い戻ってきた時には、真っ暗だった建物に強烈なピンクの灯りがともっており、カーテンの隙間から女の影がチラリと覗いた。
慌てて立ち去ったが、「あれは現役だったのか、それとも……」と今も答えは出ていない。
秋田町遊郭跡の心霊考察
秋田町遊郭跡は、単なる歓楽街の名残というだけでなく、土地そのものに過去の怨念が染みついていると考えられる。
かつて娼婦たちは自由を奪われ、身体を売ることでしか生きられなかった。
彼女たちの無念が強烈な残留思念となり、建物を覆っている可能性が高い。
特に「灯りがともる廃墟」や「視線を感じる現象」は、単なる偶然では説明できない。
現役と廃墟が入り混じるこの場所の曖昧さこそ、現世と幽界の境界が揺らいでいる証なのかもしれない。
秋田町遊郭跡は、今なお女たちの影が蠢く“生きた心霊スポット”なのかもしれない。
コメント