封鎖された旧道に漂う異様な空気、そして繰り返される怪奇現象──福岡県にある赤穂山隧道(旧赤穂山トンネル)は、今なお霊の存在が囁かれる心霊スポットである。白い服の女の霊や車内のポルターガイスト現象など、複数の怪異が報告されているという。今回は、赤穂山隧道(旧赤穂山トンネル)にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
赤穂山隧道(旧赤穂山トンネル)とは?
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赤穂山隧道(あこうやまずいどう)は、1937年に竣工された福岡県の県道53号線に存在した旧トンネルである。
長年にわたり地域の交通を支えてきたが、1994年に新たな赤穂山トンネルが開通したことにより、その役目を終えた。
現在、この旧トンネルは使用されておらず、入口は堅牢なフェンスによって封鎖されている。
廃道扱いではないものの、通行者はほとんどおらず、周囲は鬱蒼とした木々に囲まれ、昼間であっても異様な静けさが漂う。近くには自殺があったとされる池があり、そのこともあって、徐々に“ただの旧道”から“心霊スポット”としての異名を持つようになった。
赤穂山隧道(旧赤穂山トンネル)の心霊現象
赤穂山隧道の心霊現象は、
- 白い服を着た女性の霊が、車の前を横切る
- 車内のライトや電気が勝手に点滅するポルターガイスト現象
- 男性の霊が出現するという目撃談
- 昼間でも異様に冷たい空気と重苦しい気配
である。以下、これらの怪異について詳述する。
まず、最も有名な現象として語られるのが「白い服の女」である。
ある探訪者が旧道を車で走行中、突然、白っぽい服をまとった女が目の前を横切ったという。
その姿は一瞬で消え、追っても見つからなかったという証言がある。
奇妙なことに、この女性の霊は、複数人によって同様の状況で目撃されている。
次に報告されているのは、車内でのポルターガイスト現象である。
ドアが勝手にロックされたり、室内灯やヘッドライトが明滅するなど、明らかに機械の不調とは思えない事象が頻発するという。
中には、走行中にラジオが突如雑音だけを発し、その後何もなかったかのように沈黙した、という事例も存在する。
また、男性の霊を見たという話もある。車内のミラー越しに誰もいないはずの後部座席に男の姿を見た、トンネルを歩く男がいたがすぐに消えた、など、その姿形ははっきりしないものの、共通して「男の霊であった」と語られている。
トンネル内は昼間でも異様に冷え込み、特に夏場でも空気が肌に張り付くような重さを帯びる。
これは自然現象の域を越えており、多くの者が「霊的な何かの存在を感じた」と述べている。
赤穂山隧道(旧赤穂山トンネル)の心霊体験談
ある体験者は、こう語る。
「車内の天井灯が、いきなり明滅し始めました。エンジンを切ってもなお、ライトが勝手に点いたり消えたりを繰り返していたのです。まるで何かに弄ばれているようでした。そして、フロントガラスの先を、白い服を着た女がすっと横切ったのをはっきり見ました。まるでこの場所が“彼女たち”の領域であると示すかのように──。私はこの場所を心霊スポットであると確信しています」
この体験者の証言は、他の目撃談とも一致しており、偶然とは思えない一致性を持つ。
赤穂山隧道(旧赤穂山トンネル)の心霊考察
赤穂山隧道にまつわる心霊現象の根底には、地元で囁かれる“池での自殺”の逸話がある。
水辺は古来より霊が集まりやすい場所とされており、もしその池で命を絶った者がいたのなら、霊がさまよい続けるのも不思議ではない。
また、廃道に近い状態でありながら完全に閉鎖されていない点も、霊的な存在が「出入りできる隙間」を作っているのではないかとも考えられる。
人の気配が少ない、しかし完全に人の手が離れていないという“曖昧な空間”こそが、霊の通り道となっている可能性もある。
特に「白い服の女性」は水死者や自殺者に多く見られる霊の姿であり、その存在が繰り返し目撃されているということは、未だ成仏できぬ思念がこのトンネルに囚われている証左かもしれない。
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