広島東洋カープの旧選手寮「カープ寮(旧三省寮 三篠寮)」には、プロ野球選手たちの間で長年囁かれてきた心霊現象のウワサが存在する。夜中に勝手に開くドア、囁き声、そして枕元に現れる女の幽霊――。今回は、カープ寮(旧三省寮 三篠寮)にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
カープ寮(旧三省寮 三篠寮)とは?
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カープ寮(旧三省寮 三篠寮)は、広島市西区三篠町に存在した広島東洋カープの旧選手寮である。
現在の大野寮ができるまで、数多くの若手選手がここで寝食を共にし、プロ野球選手としての礎を築いていった。
1980年代から1990年代にかけて、寮生活を送った選手たちの証言は数多いが、そこには厳しい規律だけでなく、得体の知れない“何か”が存在していたという話も少なくない。
カープ寮(旧三省寮 三篠寮)の心霊現象
カープ寮(三篠寮)の心霊現象は、
- 枕元に現れる正座した女性の幽霊
- 夜中に勝手に開くドアと囁き声
- ファンの間で噂される「寮の中に女性がいる」という怪奇現象
- お祓いをしても消えなかった霊の存在
である。以下、これらの怪異について記述する。
枕元に現れる女性の霊
当時の若手選手、紀藤真琴氏は、「正座した女性の霊が枕元に現れ、腕を引っ張られた」と証言している。
夜中、完全に眠っていたはずの体がふとした圧迫感で目を覚ますと、すぐ目の前に長い黒髪の女性が座っていたという。
その霊は何も語らず、ただ静かに、冷たい手で彼の腕を掴み、じりじりと引き寄せてきたというのだ。
視線も声も動かすことができず、金縛りのような感覚に襲われたという証言が残されている。
勝手に開くドアと囁き声
ドアは夜中、鍵がかかっているにもかかわらず、ギィィ…と音を立てて自然に開く。
寮生たちは、寝静まった寮内にひそひそと囁くような声が響くことに気づき始めた。
「起きて…起きて…」と耳元で聞こえる女の声。
その声に何度も目を覚まされ、安眠を妨げられた選手は少なくなかった。
朝には目の下に深いクマを作り、疲労困憊のまま球場へと向かう者もいた。
ファンからの怪文書と“見える人”の証言
外で出待ちしていた女性ファンの一人から「寮の中に女の人がいる」と書かれた投書が寄せられたこともあった。
寮は男性専用であり、女性がいるはずがない。
しかし、同様の目撃情報は複数存在した。霊感が強い人物には、女の影がはっきりと見えていたという。
何度も行われたお祓い
あまりに霊現象が絶えなかったため、神社の神主を呼び、正式なお祓いを何度も行ったという。
しかし、そのたびに霊は一時的に姿を消すものの、時間が経てばまた戻ってくる。
「正体不明の何か」は、あの寮に深く根を張っていたようである。
カープ寮(旧三省寮 三篠寮)の心霊体験談
元選手である川口和久氏や長嶋清幸氏は、当時の寮での怪異を語っている。
とくに川口氏は、ドアが勝手に開き、夜中に女の声が「起きて」と囁いてくることを体験している。
また、木本茂美氏が夜な夜な「ギャーッ!」と叫び声をあげていたこともあり、寮内は常に何かしらの緊張感が漂っていたという。
選手間では「枕元に女が座っていた」「見知らぬ気配がついてきた」「夜中に誰もいない部屋から物音がする」といった話が繰り返し語られており、次第に寮全体が“何かに見張られている”ような不気味な空気に包まれていった。
カープ寮(旧三省寮 三篠寮)の心霊考察
三篠寮の敷地は、かつて池があり、その前は沼地だったという。
その地形から考えるに、戦時中、原爆によって焼けただれた人々が水を求めてたどり着いた場所であった可能性が高い。
実際、広島にはそうした水辺にまつわる霊の目撃談が多く存在する。
霊は地縛霊としてそこにとどまり、若い生命力を持つ選手たちに引き寄せられていたのかもしれない。
寮がなくなった今でも、三篠の土地には静かながらも不穏な空気が漂っているという声もある。
“霊の棲む寮”として知られた三篠寮は、もはや伝説となったが、かつてそこに棲みついていた“何か”が完全に成仏したとは言い切れない。
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