大分県大分市にある「キリシタン殉教記念公園」。かつて“獄門原”と呼ばれ、多くのキリシタンが処刑されたという悲しい歴史を持つこの地には、現在もなお霊がさまよっているという。今回は、キリシタン殉教記念公園にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
キリシタン殉教記念公園とは?

キリシタン殉教記念公園は、大分県大分市葛木に位置し、かつて「獄門原」と呼ばれた地である。
江戸時代、キリスト教は厳しく弾圧され、特にこの地では、慶長17年(1612年)の禁教令以降、約200人のキリシタンが処刑されたとされている。
処刑された中には、わずか14歳の少女も含まれていたという。
信仰のために命を落とした者たちの魂を弔う目的で、昭和45年、当時の大分市長・上田保の手によりこの公園が整備されたのである。
現在では、殉教者を悼む場であると同時に、心霊スポットとして恐れられる場所となっている。
キリシタン殉教記念公園の心霊現象
キリシタン殉教記念公園の心霊現象は、
- 男性の霊が現れる
- 心霊写真が撮れる
- 通称「獄門原」としての忌まわしき過去
- オーブが写真に写る
- 霊障に見舞われる
- シスターの霊が立っていたという目撃談
- 人間の鎖のように続く霊の連鎖
である。以下、これらの怪異について記述する。
この地では、写真を撮ると高確率で“オーブ”が映ると噂されている。
それだけではない。
ある夜、度胸試しで訪れた男女4人のグループが、公園内の闇に目を凝らしたところ、隣に“シスターの霊”が立っていたという証言もある。
また、最も恐ろしい体験談として語り継がれているのが「人間の鎖」の怪異である。
肝試し目的で訪れた若者の1人が記念碑を蹴るという暴挙に出た後、原因不明の高熱と足首の激痛に襲われた。
霊媒師に視てもらったところ、「足首を霊に掴まれており、その霊の足をまた別の霊が掴んで連なっている。
それが彼の背後から、キリシタン殉教記念公園まで途切れることなく続いている」と告げられたという。
それはまるで、処刑された者たちの無念の連鎖──“人間でできた鎖”そのものであった。
キリシタン殉教記念公園の心霊体験談
昔、2組のカップルが肝試し目的で夜のキリシタン殉教記念公園を訪れた。
敷地内は真っ暗で、やがて目が闇に慣れてきた頃、女性の一人が視界の端に異様な気配を感じた。
そちらを向いた瞬間、そこには黒衣をまとった“シスター”が静かに立っていたという。
その場にいた男2人は恐怖のあまり叫び声を上げて逃走し、残された女性2人はその場に立ちすくんだまま動けなくなった。
誰も、あの“シスター”が人間だったとは言えなかった。
キリシタン殉教記念公園の心霊考察
キリシタン殉教記念公園がこれほどまでに心霊スポットとして恐れられる理由は明白である。
まず、この地が「獄門原」と呼ばれ、非業の死を遂げたキリシタンたちの血で染まった場所であること。
そして、処刑された者たちの数があまりにも多く、彼らの無念がいまだに地に染みついていることが背景にある。
さらに、慰霊のために建てられた記念碑や墓石は、彼らの魂を慰める存在である一方で、触れてはならぬ「禁忌」としての側面も持つ。
むやみに近づき、侮辱するような行為をすれば、当然ながら“祟り”を受けることになるであろう。
実際に、人間の鎖の話に見られるように、霊たちは一人ひとりが単独で存在するのではなく、何らかの“集団的な怨念”として連鎖している可能性がある。
そうであれば、通常の心霊スポットとは一線を画する、極めて異質で危険な場所と考えられる。
この地で目撃される霊は、単なる残留思念ではなく、いまなお誰かに訴えようとする“生きた怨霊”であるのかもしれない。
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