香川県三豊市に現存する廃墟「ドロイド医院」は、かつて産婦人科として地域の命を支えた場所である。しかし現在は荒れ果て、女性の霊や赤ん坊の泣き声、不可解なラップ音など数々の心霊現象が報告されている。今回は、ドロイド医院にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
ドロイド医院とは?

ドロイド医院とは、香川県三豊市に現存する廃墟である。
正式名称は「古市産婦人科」とされ、かつては産婦人科として地域の命を支えていた場所であった。
建物は木造二階建てで、新館と旧館、そして院長の住居スペースを併設していた。
いつ頃開院されたかは不明であるが、1984(昭和59)年頃までは使用されていたと伝えられている。
この医院が「ドロイド医院」と呼ばれるようになったのは、二階の廊下突き当りに置かれている古い保育器が理由である。
その保育器の形状が、スマートフォンOS「Android」のキャラクター・ドロイド君に酷似しているため、廃墟マニアの間でそう呼ばれるようになったのである。
2015年に廃墟専門誌で紹介されて以降、全国的に知られる心霊スポットとなった。
現在も建物は残されているが、内部は老朽化が激しく、立ち入りは禁止されている。
ドロイド医院の心霊現象
ドロイド医院の心霊現象は、
- 女性の霊が現れる
- 赤ん坊の泣き声が聞こえる
- 耳元で声がする
- 建物内でラップ音が鳴る
- 院長住居跡でオーブが目撃される
である。以下、これらの怪異について記述する。
ドロイド医院の探索中に報告されるのは、突如として現れる女性の霊である。
白衣のような姿をした女が廊下を横切ったと証言する者もいれば、窓越しにこちらをじっと見つめていたという証言もある。
また、この医院で最も有名なのが「赤ん坊の泣き声」である。
実際に階段や病室で、耳元に直接響くような泣き声を聞いた者が少なくない。
ときには一瞬、空気そのものが凍りつくような静けさが訪れ、その直後に「オギャー」と泣き声が耳を打つとされる。
声の現象も数多く報告されている。
背後から誰かが名前を呼ぶように囁いたり、複数の人間が同時に「耳元で女の声を聞いた」と証言するケースが存在する。
さらに、人気のない病棟で天井や壁から「パキッ」「コンッ」と不可解なラップ音が連続して鳴ることもあり、探索者たちを震え上がらせてきた。
加えて、院長の住居跡では光の玉――いわゆるオーブがしばしば目撃されている。
写真に映り込むケースもあり、夜間には特にその出現が顕著だという。
ドロイド医院の心霊体験談
ある探索者の証言によれば、友人たちと週に二度ほどの頻度でドロイド医院を訪れていたという。
最初のうちは何も起こらなかったが、ある日二人組に分かれて建物を調べていた際、階段の途中で同時に足を止めてしまった。
不自然な違和感に包まれながらも二階へ上がり、部屋を撮影しようとしたとき、カメラのフラッシュが異常に遅れて発光した。
その直後、二人の耳元で「赤ん坊の泣き声」が響いたのである。
それ以降、彼らは訪れるたびに必ず泣き声を聞くようになった。
さらに奇妙なことに、同行していた友人の数人が後日相次いで交通事故を起こしたという。
中には「行けば必ず事故に遭う」と忠告されていた者もいたが、結局足を運び、帰路で事故を起こしたとされる。
証言者は「嘘と思うなら構わないが、本当に気をつけた方がいい」と語っており、軽々しく近づくべき場所ではないことを強調している。
ドロイド医院の心霊考察
ドロイド医院で報告される現象の多くは、「産婦人科」という性質を抜きにしては語れない。
女性の霊や赤ん坊の泣き声は、命の誕生と死の両極に関わる場所であることを如実に物語っている。
赤ん坊の声を聞いた者が繰り返し同じ体験をする点も、単なる偶然とは言い難い。
院内に残された「保育器」という象徴的な存在が、強烈な心的イメージを呼び起こし、霊的な現象を定着させている可能性がある。
また、訪問者の後に不可解な事故が続く点については、偶然の連鎖と片づけるには不気味すぎる。
まるで「来るべきではなかった者」に対する代償のように思えるのである。
ドロイド医院は、単なる廃墟ではなく、今もなお過去の記憶を刻みつけ、人々に警告を与え続ける場所なのである。
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