広島市佐伯区にある自然豊かな海老山公園は、地元住民や家族連れに親しまれる憩いの場として知られている。しかしその一方で、公園内のトイレで囁かれる自殺の噂や、赤いヒールの女の霊など、不可解で不気味な心霊現象が語り継がれている場所でもある。今回は、海老山公園にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
海老山公園とは?

広島県広島市佐伯区海老山町に位置する「海老山公園(かいろうやまこうえん)」は、標高およそ53メートルの小高い丘に整備された自然豊かな公園である。
広電五日市駅から徒歩7分程度、山陽自動車道・五日市インターからも車で20分ほどと、交通の便が良い場所にある。
園内は広く、トイレや売店も完備されており、バーベキューを楽しむグループや、桜の時期には200本を超えるソメイヨシノ、山桜、八重桜が咲き誇る花見の名所としても知られている。
子供向けの遊具も多く、遠足や野外活動で訪れる学校もあるため、地元市民にとっては憩いの場であり続けている。
しかし、その美しい景観と賑わいの裏で、長年語り継がれてきた心霊の噂があることを知る者は少ない。
海老山公園の心霊現象
海老山公園の心霊現象は、
- 公園内のトイレで首を吊った女性の霊が出るという噂
- 誰もいないのに声が聞こえてくる怪奇現象
- 女子トイレで子供の声が聞こえる
- 赤いヒールを履いた女の霊に憑かれる
である。以下、これらの怪異について記述する。
海老山公園にまつわる最も有名な心霊現象は、公園内にある古びた公衆トイレに関係している。
このトイレでは、かつて女性が首を吊って自殺したという噂が絶えない。
そしてその場を訪れた者の多くが、誰もいないはずの個室の奥から、すすり泣くような声や、名前を呼ぶような囁きを聞いたと証言している。
特に女子トイレでは、子供の声が聞こえてきたという報告も多い。
「ママ……ママ……」という声が静寂の中に突然響き渡るという。
にもかかわらず、扉を開けて確認しても誰もいない。
さらに、夜の海老山公園では、不気味な女性の霊が目撃されている。
その霊は赤いヒールを履き、どこからともなく現れては、訪れた者の背後にじっと立ち尽くすという。
そしてその女を見た者の多くが、「気づけば自宅まで後をつけられていた」と語っている。
まるで何かに憑かれたかのように、体調を崩したり、悪夢にうなされたりする者もいるという。
海老山公園の心霊体験談
ある女性が、春の夕暮れに桜を見にこの公園を訪れた。
人気の少ない時間帯だったが、花びらが風に舞う幻想的な光景に誘われ、トイレに立ち寄ったという。
用を足していると、隣の個室から「カチャ……カチャ……」と鍵を回すような音が聞こえてきた。不思議に思いながらも外に出た彼女は、ふと鏡越しに背後を見た。
そこには、濡れたような長い髪の女が立っていたという。
赤いハイヒールを履き、顔は髪で隠れていた。
恐怖で声も出ず、逃げるように公園を後にしたが、それ以降、誰もいないはずの自室で足音が聞こえるようになり、毎晩のように女の夢を見るようになった。
海老山公園の心霊考察
一見、家族連れや観光客に親しまれている海老山公園であるが、その裏には深い闇が潜んでいる可能性がある。
トイレでの自殺という未確認の噂は、場所に染みついた怨念の存在を示唆している。
また、「赤いヒールの女」は、いわゆる「都市型幽霊」の典型であり、特定の場所に縛られず、視認した者に執着する霊の特徴と一致する。
女子トイレでの子供の声についても、実体のない存在による「残留思念」の可能性がある。
多くの霊的現象は、悲劇的な死や強い未練が重なった土地に現れる。
海老山公園のように自然が豊かで人が集まる場所だからこそ、そうしたエネルギーが人間の無意識と共鳴し、現象として表れるのかもしれない。
海老山公園――その華やかさの裏にひそむ、もうひとつの顔。
あなたもこの場所を訪れたとき、ふと背後に“視線”を感じたならば、振り向かない方が良い。
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