徳島県阿南市にある石門公園の奥地、「ひょうたん池」には、古くから不気味な噂が絶えない。事故や自殺、そして夜ごと現れるという男性の霊——訪れた者が口を揃えて語る異変の数々。今回は、石門公園のひょうたん池にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
石門公園のひょうたん池とは?

石門公園は、徳島県阿南市に位置する自然公園である。
その名の通り、高さ30メートル以上の巨大な岩が門のように並び立つ異様な光景が特徴であり、岩と木々に囲まれた静謐な空間が広がっている。
江戸時代の歴史書『阿波名所図会』にも描かれており、当時からこの地にため池が存在していたことが記録されている。
公園の中心には、「ひょうたん池」と呼ばれる池がある。池は三方から谷が流れ込み、石門によって堰き止められて形成された。
かつての用水池の名残を留めつつも、現在は訪れる人も少なく、昼間でさえ異様な静けさに包まれている。
一応「公園」とされてはいるが、遊具などは一切存在せず、あるのは老朽化した案内板と、風化した看板のみである。
駐車場も極めて狭く、石が道路を塞ぐようにそびえているため、大型車での進入は困難である。
むしろ「霊園」と形容した方がしっくりくるような、異様な空気感がこの場所には漂っている。
石門公園のひょうたん池の心霊現象
石門公園のひょうたん池の心霊現象は、
- 男性の霊が出現する
- 夜になると霊の気配を感じる
- 定期的に事故や自殺が発生し、遺体が発見される
- 水辺に立つと、誰かに背後から見られているような感覚に襲われる
である。以下、これらの怪異について記述する。
石門公園のひょうたん池は、木々と岩がせり出し、水面を覆うように道へとせり出している。
その細道は車のすれ違いも困難であり、足を踏み入れる者に無言の圧迫感を与える。
昼間でも湿気を帯びた空気が肌にまとわりつき、不快なほどの静けさが辺りを包む。
この池では、数年に一度の割合で事故や自殺が発生しているという話が地元でささやかれている。
警察が現場検証を行っている様子を目撃したという証言もあり、「ここで死んだ人が、今も成仏できずにさまよっているのではないか」との声が後を絶たない。
特に夜になると、池のほとりで人影を見たという話が多い。振り返っても誰もいない。
だが、確かにそこに“いた”という感覚が消えないという。
また、池のそばに立つと、誰かにじっと見られているような感覚が背中にまとわりつくという声もある。
風がない日でも、池の水面だけが不自然に波立っていたという報告もある。
もっとも有名なのが、池のほとりに佇む男性の霊の目撃談である。
やせ細ったシルエットの男が、じっと池の奥を見つめていたという。
その姿を見た者は、直後に強烈な寒気と頭痛に襲われたという。
石門公園のひょうたん池の心霊体験談
実際に訪れた者の中には、異変を体験した者も少なくない。
ある男性が深夜にひょうたん池を訪れた際、池の水面に何かが浮かんでいるのを目撃した。
最初は木の枝か何かだと思ったが、よく見るとそれは人の顔のように見えたという。
恐怖に駆られてその場を立ち去ろうとした瞬間、背後から誰かの足音が近づいてきた。
しかし、振り返ってもそこには誰もいなかった。
ただ、濡れた足跡だけが、コンクリートの上に残されていた。
石門公園のひょうたん池の心霊考察
石門公園のひょうたん池にまつわる心霊現象は、長年にわたり語り継がれてきたものである。
谷から流れ込む三つの流れが合流するという地形的な特異性、そして人目につきにくい立地条件が、不幸な事件を引き寄せてきた可能性もある。
また、江戸時代から続く歴史ある土地でありながら、現在ではほとんど人が訪れないため、負のエネルギーが溜まりやすい環境であるとも考えられる。
ロッククライマーが訪れる岩山の裏には、静かに沈む死の記憶が刻まれているのかもしれない。
ひょうたん池に現れるという男性の霊が、事故死者なのか自殺者なのかは不明である。
しかし、その姿を見た者が体調を崩すという点からも、強い怨念が残っている可能性が高い。
静かで、桜が咲き、公衆トイレまであるこの場所を「美しい」と評する者もいる。
しかし、その静けさこそが、霊の存在を強く感じさせる最大の要因であるのかもしれない。
石門公園のひょうたん池には、観光地としての表情の裏に、人知れずひっそりと潜む“何か”が確かに存在している。
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