広島県三次市にある「手打ちそば 山菜料理わらべ」は、築250年以上の古民家を改装したそば処でありながら、「座敷わらしが出る宿」としても知られている。今回は、手打ちそば 山菜料理わらべにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
手打ちそば 山菜料理わらべとは?

「手打ちそば 山菜料理わらべ」は、広島県三次市甲奴町の山間部、小童(ひち)という静かな集落にある食事処兼宿泊施設である。
築250年以上の古民家を利用し、ざるそばや山菜料理などの田舎料理を提供している。
店内は囲炉裏を中心にした和の趣を残し、客席は座敷や広間に分かれている。
日中はそば処として営業しているが、近年は宿泊施設としての顔も持ち、完全予約制で宿泊客を受け入れていた。
特筆すべきは、その「座敷わらしが出る宿」としての知名度であり、テレビや口コミなどでも取り上げられ、県内外からスピリチュアルな目的で訪れる客が後を絶たなかった。
※2022年9月30日の営業を最後に閉店。
手打ちそば 山菜料理わらべの心霊現象
手打ちそば 山菜料理わらべの心霊現象は、
- 少年の霊が現れる
- 天井から足音が聞こえる
- 壊れていたはずの時計が突然動き出す
- 座敷わらしの気配を感じる
- 訪問客が祈りを捧げる「座敷わらしの部屋」が存在する
である。以下、これらの怪異について記述する。
最も有名な霊的存在は、店の奥の部屋や「龍の蔵」と呼ばれる別棟に現れる「座敷わらし」である。
座敷わらしとは、東北地方に伝わる子どもの霊であり、目撃すると幸運をもたらすとも、不吉な前触れとも言われている。
この「わらべ」では、誰もいないはずの部屋に少年の霊が座っているのを見たという証言が複数存在する。
また、夜中になると天井から「コツ、コツ」と何者かが歩く音が響き渡り、眠れぬ夜を過ごした宿泊客も少なくない。
さらに、「完全に壊れていたはずの置時計が突然動き出した」「照明が突然落ちる」「人形が動いた」といった不可解な現象が続出している。
特に「座敷わらしの部屋」では、祈りの言葉や願いごとが綴られたノート、お菓子や人形などが供えられており、空間全体がどこか現実から切り離されたような異質さを漂わせている。
壁一面に貼られた名刺の数々も、この場所に惹き寄せられた人々の想念が染みついているかのようである。
手打ちそば 山菜料理わらべの心霊体験談
ある女性は、テレビで紹介されたのをきっかけに「わらべ」に宿泊した。
夜中、天井から足音が聞こえ、誰かが歩いている気配が部屋中に広がったという。
しかし同行者はすでに就寝しており、建物全体も鍵が閉められていた。
また別の男性は、座敷わらしの部屋に入った瞬間、空気が急に冷たくなり、鳥肌が止まらなかったという。
部屋に置かれたぬいぐるみがかすかに揺れ、静かに笑うような子供の気配を感じたと語っている。
他にも「自分の足元を小さな手で引っ張られた気がした」「寝ていると布団の周りを誰かが歩いていた」といった証言が数多く残されている。
手打ちそば 山菜料理わらべの心霊考察
「わらべ」に現れる座敷わらしの存在は、単なる怪談の域を超え、訪れる者の心理や願望に深く入り込む存在となっている。
民間信仰の中で「座敷わらし」は幸福をもたらす守り神とも言われるが、「わらべ」で起こる現象には、どこか不気味で冷ややかな気配がつきまとう。
壊れた時計の再起動、天井を歩く足音、少年の姿。
これらは単なる偶然か、もしくは何かを訴えかけている霊的存在の仕業であろうか。
訪問客の多くが「ここには何かがいる」と口をそろえるのは、その現象が錯覚では済まされないリアリティを伴っている証である。
この場所には、ただ古民家という以上の“何か”が、確かに棲みついている――そう感じざるを得ない空気が、常に静かに、だが確実に満ちていたのである。
コメント