原尻の滝は「東洋のナイアガラ」と称される美しい名瀑である一方で、自殺や霊の目撃談が後を絶たない心霊スポットとしても知られている。今回は、原尻の滝にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
原尻の滝とは?

原尻の滝(はらじりのたき)は、大分県豊後大野市緒方町原尻に位置する滝である。
大野川の支流・緒方川にかかり、高さ約20m、幅は約120mという規模を誇る。
周囲は田園に囲まれ、平地に突如として巨大な滝が現れる光景は、「東洋のナイアガラ」とも称されている。
約9万年前の阿蘇山大噴火による火砕流が冷え固まり、侵食されたことによりこの地形が形成された。
滝の周辺には、木造の吊橋「滝見橋」や沈下橋が架かり、滝の周囲を一周できる遊歩道も整備されている。
また、滝壺の岸まで下りることができ、観光地としても人気が高い。
だがその一方で、この地には“もうひとつの顔”が存在している。
それは、数々の不可解で恐ろしい心霊現象である。
原尻の滝の心霊現象
原尻の滝の心霊現象は、
- 若い女性の霊が滝から飛び降りる姿が目撃される
- 写真を撮ると、自殺した者と思われる顔が写り込む
- 男性の霊が水面や滝周辺に立ち尽くしている
- 飛び込み自殺が繰り返される自殺の名所とされている
である。以下、これらの怪異について記述する。
若い女性の霊が滝から飛び降りる姿が目撃される
夕暮れ時、観光客が滝見橋を渡っていると、ふと視界の隅に動く影が映るという。
それは白い服を着た若い女性が、無言のまま滝の縁に立ち、何かに吸い込まれるように滝壺へと身を投げる姿。
慌てて現場に駆け寄っても、そこには誰もおらず、水面に波紋が広がるだけだという。
この目撃談は、過去数十件にも上る。
写真を撮ると、自殺した者と思われる顔が写り込む
滝の壮大な風景を写真に収めようとカメラを構える人々。
しかし、現像してみると、滝の岩肌や水の飛沫の中に、明らかに“そこにはいないはずの人の顔”が浮かび上がっていたという報告が後を絶たない。
中には歪んだ笑顔や、うつむいた表情、苦悶のような顔が写っていたという証言もある。
それらはみな、かつてこの場所で命を絶った者たちの怨念の痕跡なのだろうか。
男性の霊が水面や滝周辺に立ち尽くしている
晴れた昼間であっても、滝のほとりに黒い影のようなものがじっと立っているのが見えたという話がある。
その影は近づくとスッと消え、声をかけようとしても返事はない。
ただ背後に気配と重苦しい空気だけが残るという。
その姿は中年男性のようで、衣服は水に濡れ、滝壺をじっと見つめていたとの証言もある。
飛び込み自殺が繰り返される自殺の名所とされている
原尻の滝は、地元では“飛び込み自殺の名所”としても知られている。
とくに深夜から早朝にかけて、滝見橋の上に人影を見たという通報が相次いだ時期があり、後にその場所から遺体が発見されるケースもあった。
命を絶とうとする者が、なぜこの場所を選ぶのか――もしかすると、この滝に引き寄せられてしまう何かが存在するのかもしれない。
原尻の滝の心霊体験談
ある女性が家族旅行で原尻の滝を訪れたときのことである。
滝の写真を何枚も撮影したが、帰宅後に写真を整理していて愕然とした。
滝の飛沫の中に、こちらを見つめる青白い顔がはっきりと写っていたのだ。
誰も気づかなかったはずの場所に、誰かが“いた”という証拠だった。
さらに、別の日には地元の釣り人が早朝の静まり返った滝壺で、背後から「助けて……」というかすれた声を聞いたという。
振り返っても誰もおらず、その後、急に体調を崩し、高熱と悪夢に数日間うなされたという話がある。
原尻の滝の心霊考察
原尻の滝は、単なる美しい自然景観にとどまらず、人の“最期”を静かに飲み込んできた場所でもある。
自殺の名所とされている背景には、地形的に身を投じやすい構造がある一方で、“呼ばれている”と感じたという自殺志願者の証言も存在する。
心霊現象が繰り返される理由は、成仏できぬ霊の執念と、この場所に積もり積もった負の感情の堆積によるものかもしれない。
また、観光地として多くの人が写真を撮ることにより、霊的な存在が“気づいてもらえるチャンス”として写り込もうとするのかもしれない。
原尻の滝は、昼間に訪れればまさに絶景であるが、夜や曇天時にはまるで別の表情を見せる。
「東洋のナイアガラ」と称されるこの滝に足を踏み入れる者は、美しさと恐怖の両方を知る覚悟が必要である。
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