上ノ加江隧道のウワサの心霊話

高知県中土佐町の山中にひっそりと眠る上ノ加江隧道は、大正期に造られた旧隧道であり、現在は封鎖された廃トンネルである。内部には廃車や朽ちた蛍光灯が残され、不気味な雰囲気を漂わせている。今回は、上ノ加江隧道にまつわるウワサの心霊話を紹介する。


上ノ加江隧道とは?

上ノ加江隧道の外観

上ノ加江隧道(かみのかえずいどう)は、高知県高岡郡中土佐町に位置する廃隧道である。

大正13年(1924年)に竣工し、延長146.5メートル、幅員3.6メートル、高さ4.5メートルという規模を誇る。

坑口は馬蹄形をした特徴的な造りであり、中央部は素掘りのまま残されている。

昭和52年(1977年)に現役の笹場トンネルが完成すると、この旧隧道は役目を終えた。

その後、倉庫として一時利用された形跡があるが、やがて完全に放棄され、現在では木の板で厳重に封鎖されている。

坑口付近にはダイハツ・クオーレの廃車が長年放置され、蛍光灯器具が朽ち果てて転がるなど、荒廃した光景が広がっている。

名称が似た「上ノ加江トンネル」や「上の加江隧道」などが周辺に存在するため、地元でもしばしば混同されるが、本記事で扱うのは廃止された上ノ加江隧道である。


上ノ加江隧道の心霊現象

上ノ加江隧道の心霊現象は、

  • 青白い顔をした少年の霊が現れる
  • トンネル内部から人の気配や足音が響く
  • 廃車付近で不可解な声を聞く
  • 坑口付近に謎の手形が残される

である。以下、これらの怪異について記述する。

上ノ加江隧道で最も知られる怪異は、青白い顔の少年の霊である。

肝試しに訪れた若者たちの前に突然現れ、その姿を目撃した者は強烈な恐怖に襲われたという。

この霊はトンネル中央の素掘り部分に現れることが多く、暗闇の奥からじっと見つめてくるとされる。

また、すでに封鎖されているにもかかわらず、内部から足音や気配を感じる者が後を絶たない。

特に廃車が放置された付近では、窓越しに小さな声が囁くのを聞いたという証言が存在する。

さらに、坑口近くの分岐点では、壁に不自然な手形が残されていることがあり、その由来は不明である。

まるで何者かが助けを求めるように残した痕跡とも噂され、見る者の心を凍らせている。


上ノ加江隧道の心霊体験談

ある若者グループが夜中に肝試しで訪れた際の話である。彼らが封鎖された板の前に立ち止まったとき、グループの一人が突然青ざめて「子どもがいる」と叫んだという。

彼の視線の先には、封鎖板の隙間から中を覗くようにして立つ、顔色の悪い少年がいた。

次の瞬間にはその姿は消え、青年は極度の動悸に襲われ、その後しばらく悪夢に悩まされたとされる。


上ノ加江隧道の心霊考察

上ノ加江隧道には、明確な事故や事件の記録は残されていない。

しかし、長年にわたり人々が恐怖を感じる場所であることは確かである。

暗く湿った素掘り部分、放置された廃車、朽ちた蛍光灯器具といった要素が、訪れる者に強烈な不安を与える。

そしてその不安が形を得たかのように「少年の霊」という存在が語られるようになったのだろう。

また、坑口に残された手形や内部からの不可解な音は、物理的な現象では説明できない点が多い。

廃道として放置された長い年月が、この隧道を「異界への入り口」と化したのではないかと考えられる。

上ノ加江隧道は、地元で「二度と近づきたくない」と語られるほどの不気味さを放つ廃隧道であり、現代においても心霊スポットとして語り継がれているのである。


上ノ加江隧道の地図

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近年は「心霊現象の考察」シリーズを中心に、
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