香川県東かがわ市に残る旧道の隧道、口船隧道(旧五名トンネル)には数々の怪奇な噂が囁かれている。今回は、口船隧道(旧五名トンネル)にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
口船隧道(旧五名トンネル)とは?
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口船隧道は、香川県東かがわ市五名の市道大曲2号線に位置する石造りの隧道である。
竣工は1915年頃とされ、全国的にも珍しい総石積み構造を持つ。
香川県において数少ない隧道のひとつであり、近代土木遺産として「日本の近代土木遺産 クラスC」に指定されている貴重な建造物である。
旧国道377号線として使用されていたが、斜面の崩落や老朽化により危険と判断され、現在は全面通行止めとなっている。
道中にはイノシシ対策の柵や落石も多く、荒れ果てた景観はまるで「人ならざるもの」に支配されたかのような不気味さを漂わせている。
口船隧道(旧五名トンネル)の心霊現象
口船隧道の心霊現象は、
- 隧道に入ると突如として強烈な耳鳴りに襲われる
- 懐中電灯が突然点かなくなる
- 人影のような気配を感じるが、振り返っても誰もいない
- トンネルの奥から「低い声」が響いてくる
である。以下、これらの怪異について記述する。
報告される心霊現象は単なる噂にとどまらない。
まず、耳鳴りである。
隧道の内部に足を踏み入れると、まるで頭蓋骨を揺さぶられるかのような高い耳鳴りが突然始まるという。
この耳鳴りは複数の訪問者が同じ体験を語っており、単なる偶然とは片付けられない。
次に懐中電灯の異常である。新品の電池に替えたばかりの懐中電灯が、隧道内に入った途端に点灯しなくなる現象が報告されている。
帰路に着くと何事もなかったかのように点灯することから、隧道そのものが強烈な負のエネルギーを放っていると考えられる。
また、隧道内部では「誰かが後ろを歩いている」ような気配を感じるという報告もある。
しかし振り返っても誰もおらず、ただ湿った石壁が静かにそびえるだけである。
さらに奥からは、低く押し殺したような声が響いてきたという体験談も残されている。
口船隧道(旧五名トンネル)の心霊体験談
ある訪問者は、日中に口船隧道を訪れた際、入った直後に懐中電灯が突然消えたという。
慌てて電池を確認したが異常はなく、外へ出ると問題なく点灯した。
恐怖に駆られたその人物は再び隧道へと入ることを試みたが、再び同じ現象に襲われ、結局最後まで進むことはできなかったという。
また別の探索者は、隧道内で背後から「カツ、カツ」と靴音のような音を聞いた。
しかし同行者は誰一人動いておらず、その音は次第に近づいたかと思うと突然途絶えたという。
振り返った時には、濃い闇の中から冷気だけが押し寄せてきたと語られている。
口船隧道(旧五名トンネル)の心霊考察
口船隧道は、長年人の往来を絶たれ、静寂の中に取り残された隧道である。
湿気と闇に閉ざされた内部には、人が立ち入らないからこそ“何か”が棲みついてしまったのではないかと考えられる。
突然の耳鳴りや電子機器の異常は、霊的な存在が干渉した際に起こる典型的な現象である。
また、声や気配といった体験談は、隧道そのものが「異界への門」として作用している可能性を示唆している。
近代土木遺産として保存すべき価値を持ちながらも、同時に強烈な負のエネルギーを宿す口船隧道。
そこは単なる歴史的建造物ではなく、訪れる者を試す“心霊の舞台”であるといえるかもしれない。
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