まだれいなの墓のウワサの心霊話

長崎県・島原半島の山寺町にある「まだれいなの墓」。この地に眠る無名のキリシタン女性の墓が、近年「祟りの墓」として恐れられている。禁教時代をくぐり抜け、今なお原形を保ち続ける不気味な墓石には、どんな過去と怨念が刻まれているのか――。今回は、まだれいなの墓にまつわるウワサの心霊話を紹介する。


まだれいなの墓とは?

まだれいなの墓の外観

「まだれいなの墓」は、長崎県島原市の山寺町、竜源山西方寺の共同墓地内にひっそりと存在している。

墓は安山岩で作られた自然石で、正面には浅く彫られたカルワリオ十字紋(いわゆる「干」字状の十字)と「まだれいな」という文字が刻まれている。

この「まだれいな」とは、ポルトガル語の女性クリスチャンネーム“Madalena(マグダレーナ)”を音写したものであり、新約聖書に登場するマグダラのマリアを指すとされる。

この墓は、キリシタン弾圧が本格化した慶長19年(1614)以前に建てられたと考えられている。

多くのキリシタン墓が江戸幕府によって破壊された中、なぜかこの墓だけは破壊を免れ、今日まで綺麗な状態で残されているのである。


まだれいなの墓の心霊現象

まだれいなの墓で噂されている心霊現象は、

  • 墓石に触れると「祟り」が起こる
  • 墓の近くで女性のすすり泣く声が聞こえる
  • 墓を写真に収めると必ず心霊写真が撮れる
  • 夜に訪れると、墓の前に女の人影が立っている

である。以下、これらの怪異について記述する。

墓石に触れると「祟り」が起こる

この墓に軽い気持ちで触れたり、悪ふざけをした者は、直後に怪我をしたり、家族に不幸が降りかかるなどの「祟り」に見舞われるという。

墓に手をかけた大学生が交通事故に遭い、病院のベッドで「白い服の女がずっと立っていた」とうわごとのように語ったという話がある。

墓の近くで女性のすすり泣く声が聞こえる

夜間、墓の近くを通った人々から、「誰もいないのに女のすすり泣く声が聞こえた」という報告が相次いでいる。

声は風とともに漂い、時に耳元で囁くように聞こえるため、正気を保てなくなる者もいるという。

墓を写真に収めると必ず心霊写真が撮れる

観光気分でこの墓を撮影した人の多くが、写真に白い霧のようなものや、人の顔のようなものが写り込んだと訴えている。

中には、はっきりと女性の影が墓の後ろに立っていた写真も存在するという。

夜に訪れると、墓の前に女の人影が立っている

墓を夜に訪れた者の中には、「墓の前に誰か立っていた」と証言する者がいる。

近づこうとするとその影はすっと消え、背後から息づかいが聞こえてくるという。

恐怖のあまり逃げ出す者が後を絶たない。


まだれいなの墓の心霊体験談

ある若者のグループが肝試しとしてこの墓を訪れた。

最初は冗談半分だったが、墓の前に立った瞬間、一人の女性が突然倒れ、意識を失ったという。

彼女はその後、体調を崩し、夢の中で「黒いローブの女が毎晩自分の体の上に座っていた」と語っている。

また別の人物は、墓に向かって手を合わせただけなのに、その夜から毎晩うなされるようになった。

「あの場所から戻ってきた何かが、部屋の隅にいるような気がして眠れない」と話している。


まだれいなの墓の心霊考察

まだれいなの墓は、ただのキリシタン墓碑として歴史的価値を持つだけでなく、強烈な怨念が今もなお漂っているとされる。

生前のまだれいながどんな人物だったのかは謎のままである。

しかし、激しい弾圧と死と隣り合わせの信仰の中で、その魂が強い執念と共にこの地に刻まれたのではないかと考えられる。

墓が今まで破壊されずに残っていること自体が異常である。

他の墓はことごとく壊された中、この墓だけが生き延びたのは、ただ偶然ではなく、何者かの「力」が働いたと見る方が自然であろう。

人々がこの場所に足を踏み入れるたび、何かが呼び覚まされているのかもしれない。

静かに眠るはずの墓が、時折、沈黙を破って語りかけてくるのは――訪れる者の「不敬」に対する応答なのかもしれない。


まだれいなの墓の地図

本記事は、「心霊現象の考察」シリーズの思想を踏まえて執筆している。
幽霊の存在を断定するのではなく、人間の認識や記憶、土地や出来事がどのように「心霊」という物語として語られてきたのか、という視点から整理を行っている。

なお、本サイト内には執筆時期の異なる記事が混在しており、すべての記事が同一の考察軸で統一されているわけではない。
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