六甲山の霧深い山中に隠れる「メリーさんの館」。その名前の由来や実態には多くの謎がありながら、心霊スポットとして語り継がれている。今回は、メリーさんの館のウワサの心霊話を紹介する。
メリーさんの館とは?
メリーさんの館は、六甲山に存在すると言われる西洋風の廃屋である。
正式名称はなく、館内に「羊の剥製(首)」が飾られていたとの噂から「メリーさんの館」と呼ばれるようになったとされる。
その場所は、山道が閉鎖され車では近づけない上、雑草が生い茂り道が分からなくなるため、発見は困難を極める。
また、この館に向かう途中では、危険なマムシやスズメバチが現れることがあり、探索自体が非常に危険である。
万が一、この館に辿り着いた者は、その後三日三晩高熱にうなされるという噂もある。
一部の伝承では、館は霧のかかった朝にのみ姿を現し、ドイツ人俘虜収容所の跡地に立っていると言われている。
霧が晴れる前に館を諦めると帰れなくなるとも伝えられており、その神秘的かつ不気味な雰囲気が、訪問者に強烈な印象を与えている。
メリーさんの館の心霊現象
メリーさんの館では、以下のような心霊現象が報告されている。
- 三輪車で遊ぶ男の子の霊が現れる
- 人間の顔をした樹木が見える
- 館に辿り着くと三日三晩高熱にうなされる
- 霧の中から突如現れる館が見える
これらの現象は訪れる者に恐怖を与え、館そのものが異界と繋がっているのではないかと感じさせる。
三輪車で遊ぶ男の子の霊が現れる
館の周辺では、赤い三輪車に乗った男の子の霊が現れるという。
霊は一心不乱に三輪車を漕いでおり、こちらを振り返ることはないが、その背中にはどこか哀しげな雰囲気が漂っている。
目撃者は、その姿を見た瞬間に寒気を覚え、足早にその場を離れたという。
人間の顔をした樹木が見える
館の周囲に立ち並ぶ古木の中には、人間の顔のような模様が浮かび上がる樹木があるという。
その顔は時折表情を変えるように見え、不気味な笑みを浮かべることもある。
この現象は、館に関わる何者かの怨念が木々に宿ったのではないかと囁かれている。
館に辿り着くと三日三晩高熱にうなされる
実際にメリーさんの館に到達した者は、その後高熱に苦しむという。
医師による診断では原因不明とされるが、多くの体験者が「館の呪いだ」と口を揃える。
熱が引いた後も、しばらく悪夢に悩まされるケースが多い。
霧の中から突如現れる館が見える
霧の立ち込める早朝に、突如として現れる館が目撃されることがあるという。
この現象は、霧が晴れるとともに館も消えてしまい、二度とその場所を見つけられない場合が多い。
霧とともに現れるその姿は、どこか現実離れしており、不安と恐怖をかき立てる。
メリーさんの館の心霊体験談
ある若い男女のグループが深夜に六甲山を訪れ、メリーさんの館の噂を聞いて探索を試みた。
霧が濃くなる中、彼らは廃墟らしき建物を発見。中に入ると異様な静寂に包まれ、床には崩れかけた羊の剥製が横たわっていたという。
その直後、赤い三輪車を漕ぐ男の子が目の前を横切り、全員が恐怖のあまり叫び声を上げながら逃げ出した。
翌日から全員が高熱を出し、3日後にようやく回復したが、その間の記憶はほとんど失われていたという。
メリーさんの館の心霊考察
メリーさんの館の噂や心霊現象は、実態の解明が難しいため都市伝説としての側面が強い。
しかし、霧の中に現れる不気味な洋館や霊的存在の目撃談が後を絶たないことから、単なる噂話で片付けるのは早計である。
羊の剥製や三輪車の霊、顔を持つ樹木などの描写には、訪問者の心理的恐怖や集団的な無意識が投影されている可能性も考えられる。
一方で、稲川淳二氏が語った心霊話の影響もあり、噂が膨らんだ部分もあるだろう。
その真偽を確かめたいと思う者も多いが、六甲山での探索は霧や動物、地形の危険性も伴うため、慎重に計画する必要がある。
メリーさんの館は、その神秘的かつ恐ろしい伝承とともに、人々を魅了し続けるだろう
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