映画『サユリ』は、2024年8月に公開されたホラー映画で、押切蓮介の同名ホラー漫画を原作とし、白石晃士監督が手掛けた作品である。
ホラー映画のジャンルでは珍しい「復讐劇」をテーマにしており、観客に強烈な恐怖と感動を与えることで話題となっている。
今回は『サユリ』のあらすじやキャスト、ネタバレを含む感想を中心に紹介する。
映画『サユリ』のあらすじ
物語は、神木家が夢の一戸建てに引っ越してくるところから始まる。
家族は7人で、家族団欒の新生活を楽しんでいた。
しかし、家に住み始めてすぐに異常な出来事が起こり始める。
奇怪な笑い声や不気味な影、そして次々と家族が命を奪われていく。
この恐怖の元凶は、かつてこの家で虐げられて命を落とした少女「サユリ」の霊であった。
サユリは、幼少期に父親から性的虐待を受け、母親からも見て見ぬふりをされ、ついに家族に襲い掛かるが、逆に殺され庭に埋められた。
彼女の怨念が家に住む人々を襲い続けている。
キャストと主要キャラクター
『サユリ』の登場人物は、家族に恐怖が忍び寄る中で、それぞれが異なる役割を担って物語を進行させていく。
- 神木則雄（演：南出凌嘉）：中学3年生で、物語の主人公。家族を次々と失う中で、サユリの呪いに立ち向かう。
- 春枝（演：根岸季衣）：神木家の祖母で、物語のキーパーソン。呪いに挑む際の最大の支えとなる。
- サユリ：家に住みつく怨霊。過去の悲劇から生まれ、家族に復讐を果たす。
- その他の家族：俊（猪股怜生）など神木家の面々が次々とサユリの呪いに巻き込まれていく。
ネタバレ｜衝撃のラスト
物語の終盤、残された則雄と祖母・春枝は、サユリに復讐を果たすために立ち上がる。
春枝はサユリの家族に対して執拗な拷問を加えるが、最終的にサユリの霊が彼らを襲い始める。
則雄と春枝は、サユリを倒すために太極拳を駆使し、サユリをあの世に送り出すことに成功する。
その際、サユリはかつての美しい姿に戻り、最期を迎える。
しかし、この結末は観客に強い感情を呼び起こし、単なるホラーではなく、家族愛や復讐劇としても深みのある作品となっている。
見どころと感想
『サユリ』の魅力は、ホラー映画にありがちな一方的な恐怖演出だけでなく、登場人物の成長や復讐劇が描かれている点である。
特に、ばあちゃんと孫が手を取り合って呪いに立ち向かう姿は、胸が熱くなるシーンだ。
また、映像の不気味さや緊張感のある音楽が観客を引き込む要素となっている。
観客からは、「ホラー映画としても楽しめるが、最後には感動して涙が止まらない」という感想が多く寄せられており、ホラー映画でありながらも人間ドラマとしての評価も高い。
まとめ
映画『サユリ』は、ホラー映画としての恐怖と、家族愛や復讐劇としての感動が見事に融合した作品である。
サユリの怨念に立ち向かう家族の姿は、単なる恐怖を超えた人間ドラマを描き出し、多くの観客の心を揺さぶった。
ホラー映画が好きな人も、感動的なストーリーを楽しみたい人も、ぜひ一度観てほしい作品である。
コメント