東大阪市意岐部東町にある「意岐部東の細通り」は、かつて火災で一帯が焼け野原となった地に延びる細い遊歩道である。周囲には今も人の気配がなく、夜になると後ろから足音がついてくる、墓が現れては消えるといった怪異が報告されている。今回は、意岐部東の細通りにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
意岐部東の細通りとは?

意岐部東の細通りは、東大阪市意岐部東町に存在する細長い遊歩道である。
全長はおよそ600〜650メートルほど。現在では市が管理しており、バイクなどの通行は禁止されている。
看板にはその旨が記され、周囲の木々も定期的に手入れがなされている。
一見すると緑に囲まれた静かな道であるが、周囲にはかつての住宅跡や廃屋が点在しており、人の気配が薄い。
不気味な静けさが漂う場所として知られている。
また、近隣には「市立荒本斎所」や「市営荒本住宅24号棟」といった施設があり、地域の住民の間では「夜に一人で歩くべきではない道」として囁かれている。
意岐部東の細通りの心霊現象
意岐部東の細通りの心霊現象は、
- 後ろから足音がついてくる
- 誰もいないのに呻き声が聞こえる
- 墓のようなものが見えたり消えたりする
- 人の気配がするのに姿が見えない
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず最も多く語られているのが、「後ろから足音がついてくる」という怪異である。
振り返っても誰もいない。
だが確かに、砂利を踏むような音が自分のすぐ背後で続く。時に足音は、呼吸音や衣擦れのような音を伴うという。
周辺の住宅はすでに人が住んでいないとされ、夜には明かりひとつ見えない。
荒れた家屋や草に覆われた廃屋が並び、風が吹くたびに軋む音がする。
遠くに見えるはずの墓場が、ある夜は確かに見えたのに、別の日には影も形もない――その不自然さが訪れた者の恐怖を増幅させている。
昭和38年8月、この一帯は大規模な火災により焼け野原となった記録がある。
地域の古老によれば、そのとき多くの犠牲者が出たという。
以来、この道では夜になると複数の足音が同時に聞こえることがあるといい、「1体や2体の霊ではない」とも言われている。
市営荒本住宅24号棟の方角から、呻くような声が聞こえてくることもあるという。
その声は風の音とも違い、人の息のように生々しく、聞いた者の背筋を冷たくする。
意岐部東の細通りの心霊体験談
投稿者の一人は、夜にこの道を歩いた際、背後から「ザッ、ザッ」という足音を聞いたという。
立ち止まると足音も止まる。再び歩き出すと、また音が続く。恐る恐る振り返っても、そこには誰もいなかった。
その後、彼は荒本住宅の方から「うう……」という低い声を聞き、足がすくんで動けなくなったという。
慌てて逃げ出したが、出口にたどり着くまで、背後の足音は絶えることがなかったと語っている。
意岐部東の細通りの心霊考察
この場所の怪異は、昭和の火災で亡くなった人々の霊が今もさまよっているという説が有力である。
夜道で聞こえる足音は、かつて逃げ惑った人々の記憶が残留しているのかもしれない。
また、「墓が見えたり消えたりする」という現象は、土地の記憶が時間とともに揺らいでいるようにも思える。
地元では「この道は死者が通る道」とも言われ、昼間でも足早に通り過ぎる者が多い。
整備され、散歩道として利用されている現在でも、この道に漂う空気はどこか重く、静けさの奥に何かが潜んでいるような感覚を与える。
明るい昼の顔と、夜に現れるもう一つの顔。その落差こそが、この場所の恐ろしさを際立たせているのである。



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