西公園は福岡市中央区の丘陵地に広がり、日本さくら名所100選にも選ばれる美しい風致公園である。しかしその背後には、江戸時代の処刑場跡や昭和期の飛び込み自殺多発地帯、さらには拳銃自殺事件など、数々の悲劇が刻まれているという。今回は、西公園にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
西公園とは?

西公園(にしこうえん)は、福岡県福岡市中央区に位置する丘陵地に広がる県営の風致公園である。
公園面積は約17ヘクタール、日本さくら名所100選にも選ばれ、春には約3000本の桜が咲き誇る名所である。
もともとは「荒津山(あるいは荒戸山)」と呼ばれていた土地であり、江戸時代には処刑場があったと伝えられている。
明治期に公園として整備され、現在に至るが、実はこの地には長らく消えぬ怨念が染みついているという話も少なくない。
昭和以前は海に面していた展望台からの飛び込み自殺が多発し、命を絶つ者の絶えぬ「死の名所」として知られていた。
現在でも公園内には神社が点在し、夜には異様な静けさが支配する場所として地元住民の間で恐れられている。
西公園の心霊現象
西公園の心霊現象は、
- 男性の霊が現れる
- 女性の霊が神社で目撃される
- 女性の悲鳴が誰もいない夜に響く
- 人魂が飛び交うのを見たという証言
- 実際に拳銃による自殺が発生している
- 背後からの不可解な接触
- 無人の空間で連写音が響く怪異
である。以下、これらの怪異について記述する。
西公園では、まず「男性の霊」が目撃されるという報告が相次いでいる。
特に藤棚付近では、血を流した男性がうつ伏せに倒れているといった目撃情報があり、これは2012年に実際に発生した拳銃自殺事件との関連が疑われている。
事件は、光雲(てるも)神社近くで発見されたもので、30代とみられる男性が頭部から出血し死亡。
傍らには回転式拳銃が落ちており、現場はにわかに騒然となった。
後に暴力団関係者とのつながりも取り沙汰されるが、事件か自殺か、その真相はいまだ曖昧なままである。
また、公園内では「女性の霊」の姿が目撃される。
夜の神社で「キャァァ…」という悲鳴が聞こえ、誰もいないはずの森の中に目を光らせる女の気配を感じたという証言もある。
中には、作業服を着た女性が無言で佇んでおり、目線は宙を彷徨い、口を半開きにしていた…という異様な遭遇談もある。
この女性の霊に遭遇した人物は、その後原因不明の死を遂げたという話もある。
まるで見てはいけないものを見てしまったかのように。
さらに「人魂」が夜な夜な浮かび上がる光景も報告されており、写真や映像機器には正体不明の「連写音」や「無人撮影」が記録されるという。
西公園は一見、家族連れや散歩客で賑わう穏やかな場所であるが、日が落ちた瞬間に異世界のような不気味さを醸し出す。
「暗がり」と「霊の存在」が共存する、二重の顔を持つ公園なのである。
西公園の心霊体験談
「頭を叩かれ、振り返ると…」
平成のある日、ある男性が帰社前の休憩で公園に立ち寄った。
タバコを一服していると、背後から「コツコツ」と小さく、しかしはっきりと頭を叩かれたという。
振り向くと、そこには作業服を着た女性が無表情で立っていた。目は宙を彷徨い、口は半開きのまま。
彼はその場を即座に離れ、恐怖に駆られて帰宅した。
その男性は後日、急死した。死因は不明だったという。
「無人の連写音」
別の人物は月食観察のため夜の西公園を訪れたが、周囲に人影がないにもかかわらず「iPhoneのカメラの連写音」が延々と鳴り響いていたという。
不気味なまでに途切れぬシャッター音。
誰かがそこに“いる”かのようだった。
西公園の心霊考察
西公園には、歴史的にも心理的にも「死」と「霊」を引き寄せる背景が揃っている。
江戸時代の処刑場跡という過去、飛び込み自殺の多発、拳銃による不可解な死。
これらが長年にわたり蓄積されたことで、「霊の巣窟」となってしまったのではないか。
光雲神社を含む園内の神聖な空間が、逆に“何か”を閉じ込めている可能性もある。
目撃される霊が男性・女性を問わず多岐にわたること、物理的な接触や音といった形で現実に干渉してくる点から、単なる幻覚や思い込みでは片付けられない。
今なお、西公園は人知れず霊たちの囁きがこだまする場所である。
気軽な気持ちで足を踏み入れると、帰り道に“誰か”を連れてしまうかもしれない──。
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