旧三瓶トンネルのウワサの心霊話

愛媛県西予市に存在する「旧三瓶トンネル」は、大正期に造られた煉瓦造りの古い隧道であり、現在は国の登録有形文化財に指定されている。しかし、この場所には古くから数々の怪異が噂されており、今もなお訪れる者を震え上がらせている。今回は、旧三瓶トンネルにまつわるウワサの心霊話を紹介する。


旧三瓶トンネルとは?

旧三瓶トンネルの外観

旧三瓶トンネルは1917年(大正6年)に竣工した延長317メートルの煉瓦造りのトンネルである。

かつては旧宇和町と旧三瓶町を結ぶ重要な交通路であったが、1988年(昭和63年)に新三瓶トンネルが開通したことでその役割を終え、以降は人通りの少ない廃道のような存在となった。

両坑門は石と煉瓦によって装飾され、重厚な趣を残しているが、その静けさと湿気に包まれた内部は、文化財としての価値よりも“心霊スポット”としての名の方が広く知られている。


旧三瓶トンネルの心霊現象

旧三瓶トンネルの心霊現象は、

  • タクシーが母子を乗せると、トンネルに入る直前で忽然と姿を消す
  • トンネル内で男性の霊が現れる
  • 白い車で訪れると心霊現象が起きる
  • トンネルを走行中にルームミラーを見てはいけないと言われている
  • トンネル内で焼身自殺をした者の霊が彷徨う
  • マムシに噛まれて亡くなった女性の影が現れる

である。以下、これらの怪異について記述する。

タクシー怪談が有名である。

ある運転手がトンネル手前で母親と幼い女の子を乗せた。

怪訝に思いつつもそのまま走行したところ、トンネルを抜ける直前にルームミラーを覗くと後部座席には誰もいなかった。

慌てて車を停め確認すると、確かに乗せたはずの親子の姿はなく、シートだけがびっしょりと濡れていたという。

また、旧三瓶トンネルでは自殺者の霊も噂されており、特に焼身自殺を遂げた者が夜な夜な姿を現すという証言がある。

さらに、若いバスガイドの悲劇も伝わる。

仕事中にトンネル付近で用を足していたところ、マムシに噛まれたが恥じらいから誰にも助けを求められず、そのまま命を落とした。

その後、トンネル内で女性の人影を見たという話が後を絶たない。

そして、このトンネルには「通過中に振り返ってはいけない」「ルームミラーを覗いてはいけない」という暗黙の禁忌が存在している。

禁忌を破った者に何が起こるのか、確証はないが、命を落とす危険すら囁かれている。


旧三瓶トンネルの心霊体験談

実際に旧三瓶トンネルを訪れた者の証言は生々しい。

深夜、友人らと探索に訪れた一人の女性は帰宅後、霊感の強い息子から「何を二体も連れて帰ってきたんだ」と怒鳴りつけられたという。

彼女が玄関に入った瞬間、寝ていた息子の胸に霊が覆いかぶさり、息苦しさに飛び起きたと語る。

結局その女性は三日間のお清めを経て、ようやく憑き物が離れたとされている。

軽い気持ちで足を踏み入れた結果、命に関わるほどの禍を招いた事例である。


旧三瓶トンネルの心霊考察

旧三瓶トンネルは文化財として保存されるほど堅牢な造りを持ちながら、その湿気と暗闇は霊の棲み処として格好の条件を備えている。

母子の霊、焼身自殺者の霊、そしてマムシに命を奪われた女性の影――これらの怨念が重なり合い、訪れる者に強烈な霊的現象を引き起こすのであろう。

また「ルームミラーを見てはいけない」という禁忌は、後部座席に現れる霊を直視することが死の恐怖に繋がると考えられる。

旧三瓶トンネルは、単なる歴史的建造物ではなく、人の恐怖と死の記憶が封じ込められた“異界への入口”であるといえる。


旧三瓶トンネルの地図

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