かつて東海道本線の一部として使われていた「逢坂隧道(旧逢坂トンネル)」。今は立ち入り禁止となったこの歴史ある廃トンネルには、白い服に白い傘を差した女性の霊が現れるという不気味なウワサがある。今回は、逢坂隧道(旧逢坂トンネル)にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
逢坂隧道(旧逢坂トンネル)とは?
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逢坂隧道(旧逢坂トンネル)は、明治時代に建設された歴史的な鉄道トンネルである。
東海道本線の下り線として使用されていたが、大正10年に路線変更により役割を終え、現在では廃トンネルとしてひっそりと山中に眠っている。
全長は664.8メートルにおよび、日本人の手だけで建設された初の本格的な山岳トンネルとして知られている。
現在は地震観測などに使用されているが、一般の立ち入りは金網で封鎖されており、不可能となっている。
しかし、このトンネルには古くから不気味な噂がつきまとっており、心霊スポットとしても名高い場所となっている。
逢坂隧道(旧逢坂トンネル)の心霊現象
逢坂隧道(旧逢坂トンネル)の心霊現象は、
- 白い服に白い傘を差した女性の霊が現れる
- 金網越しに内部を覗いた際、誰もいないはずのトンネル奥から足音が聞こえる
- トンネル周辺で不可解な機械音や話し声が聞こえる
- 夜間にトンネル付近でカメラを構えると、白いモヤがレンズに映り込む
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、最も有名なのが「白い服に白い傘を差した女性の霊」である。
この霊は、廃トンネルの入口周辺や内部で目撃されることが多い。
特に霧が立ち込める雨上がりの夜に、その姿が現れやすいとされている。
白いワンピースの霊は心霊スポットでは定番だが、「白い傘」を差しているという点は極めて異質である。
この女性の霊が誰なのか、なぜこの場所に現れるのかは、今なお謎に包まれている。
生前、日傘を好んでいた女性の霊だという噂もあるが、それを裏付ける証拠は見つかっていない。
次に、「足音」の現象である。
封鎖されたトンネル内から、人の歩くような音が響いてくるという報告がある。
中には、はっきりとヒールでコツコツと響く音を聞いた者もいる。
だが当然、トンネル内部には誰も入ることはできないはずである。
さらに、「機械音」や「話し声」のような不自然な音を聞いたという証言もある。
これらの音は、風や木々の音とは明らかに異なるもので、まるで誰かが作業しているかのような音だという。
最後に、「白いモヤ」がカメラに映り込む現象がある。
夜間、金網越しにカメラを構えたところ、霧とは違う形状の白い影がレンズの中央に浮かび上がることがある。
このモヤの中に人の顔のような輪郭が見えたという者もおり、心霊現象の信憑性を高めている。
逢坂隧道(旧逢坂トンネル)の心霊体験談
ある訪問者が、友人と心霊スポット巡りをしていた際にこの逢坂隧道に立ち寄った。
金網越しに内部を覗いたところ、トンネル奥からカツン……カツン……と、ヒールで歩くような音が近づいてきたという。
だが、当然ながら中には誰もいない。
不気味に響く足音に恐怖を感じたその訪問者は、慌ててその場を後にしたという。
後日、そのとき撮影した写真には、誰もいないはずのトンネル入口に、白くぼんやりとした人影のようなものが写っていた。
逢坂隧道(旧逢坂トンネル)の心霊考察
逢坂隧道に現れる白い傘の女性の霊は、ただの都市伝説では片づけられない独特の存在である。
白い服、白い傘という印象的な姿は、まるで何かを「守る」あるいは「隠す」ような意図すら感じさせる。
傘を差して現れる霊というのは極めて珍しく、これは「日差しを避ける=死後も人目を避けている」存在であるとも解釈できる。
もしくは、彼女が生前、傘に特別な思いを抱いていた可能性も否定できない。
また、足音や機械音、話し声といった音に関する現象は、トンネルの持つ「閉ざされた空間」「共鳴しやすい構造」が心霊現象を引き起こしやすくしているのではないかとも考えられる。
音の正体が物理的なものではないとすれば、そこには確かに何か異質な“存在”が残っていることになる。
この地に残された霊たちは、何か未練を抱えてこの世にとどまっているのかもしれない。
そして、それが現代の我々に向けて、静かに語りかけてきているのではないだろうか。
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