宇都宮市の観光名所「平和観音(大谷公園)」は、戦没者の慰霊のために建立された巨大な石仏である。その荘厳さとは裏腹に、不思議な現象や心霊のウワサが絶えない場所としても知られている。今回は、平和観音にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
平和観音(大谷公園)とは?
平和観音は、栃木県宇都宮市大谷町にある高さ約27メートルの巨大な石仏である。
この観音像は、大谷石の採石場跡を利用して彫刻され、太平洋戦争で犠牲となった戦没者を慰霊し、平和を祈念するために建立されたものである。
1948年(昭和23年)から6年の歳月をかけて彫られたこの像は、飛田朝次郎によって制作された。
完成後、観音像は戦争の爪痕を乗り越えようとする人々の祈りの象徴となった。
周囲には慰霊碑や大谷石造りの建造物が点在し、訪れる人々に重厚な歴史を伝えている。
また、大谷公園全体はかつての採石場跡地であり、その岩壁や洞窟は時代の名残を感じさせる独特の景観を持つ。
近隣には「大谷資料館」や「大谷寺」といった観光地もあり、歴史と文化の香りを楽しむことができる場所である。
平和観音(大谷公園)の心霊現象
平和観音(大谷公園)の心霊現象は、
- 外階段を降りた後に現れる「見知らぬ影」
- 慰霊碑に触れた際に聞こえる「謎の声」
- 集合写真に写り込む「不気味な黒い影」
- 体験者を不安にさせる「ただならぬ気配」
である。
外階段を降りた後に現れる「見知らぬ影」
観音像には上部に登れる外階段が整備されているが、階段を降りた際、誰もすれ違った覚えがないのに上部に人影が立っているという現象が報告されている。
この影は一定の距離を保ちながらついてくるとも言われ、その姿を見た者は背筋が凍るという。
慰霊碑に触れた際に聞こえる「謎の声」
観音像近くにある慰霊碑に無作法に触れると、不明瞭な声が聞こえるとされる。
この声は、戦没者の霊が何かを訴えかけているのではないかと噂されている。
集合写真に写り込む「不気味な黒い影」
昭和50年代、小学生が平和観音を背景に撮影した集合写真に、不自然な黒い影が映り込んでいたという報告がある。
その影は、長い髪を垂らした女性のようにも見え、多くの人に恐怖を与えた。
体験者を不安にさせる「ただならぬ気配」
心霊スポットと知らずに訪れた人々でさえ、観音像の周囲に漂う異様な空気に気づくことがあるという。
特に夕刻以降、その雰囲気は一層強まり、不安感や寒気を覚える者が後を絶たない。
平和観音(大谷公園)の心霊体験談
ある訪問者が深夜に観音像を訪れた際、慰霊碑に手を触れた瞬間、背後から「帰れ」と言わんばかりの冷たい風を感じたという。
また、別の訪問者は階段を降りた後に観音像の上部に立つ黒い影を目撃し、あまりの恐怖に慌ててその場を去ったと語っている。
平和観音(大谷公園)の心霊考察
平和観音が立つ大谷公園は、かつて採石場として多くの労働者が命を落とした場所でもある。
その歴史的背景から、事故死した労働者の霊が彷徨っているのではないかという説がある。
また、戦争犠牲者を慰霊するための施設であることから、多くの霊が引き寄せられる場所である可能性も考えられる。
さらに、慰霊碑や石仏の大谷石が「記憶を宿す」という俗説もあり、その場に漂う気配が訪問者に不思議な体験をさせる原因となっているのかもしれない。
心霊現象の真偽は不明だが、訪れる者がただならぬ気配を感じるのは確かである。
観光地としての魅力と、背後に潜む不気味なウワサ。平和観音は、訪れる者に多くの感情を抱かせる場所であるといえよう。
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