徳島県津田町の木材港に設置された公衆電話には、誰もいないはずなのに突然ベルが鳴り、受話器を取ると不気味な声が聞こえ、呪われるという恐ろしいウワサが伝わっている。今回は、津田の木材港にある公衆電話にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
津田の木材港にある公衆電話とは?

徳島県津田町にある木材港一帯は、木材団地協同組合や輸入協会の事務所が並ぶ工業的な港湾地域である。
その一角に、公衆電話がぽつりと設置されている。
この電話は、かつて港湾関係者や釣り人が緊急時に利用するために置かれたものとされる。
しかし現在ではほとんど使用されることもなく、昼間でも人通りが少ないため、薄暗い港の風景の中で異様な存在感を放っているのである。
津田の木材港にある公衆電話の心霊現象
津田の木材港にある公衆電話の心霊現象は、
- 誰もいないはずなのに、公衆電話に着信がある
- 受話器を取ると、女性とも男性とも判別できない低い声が聞こえる
- 声を聞いた者は「呪われる」と言われている
- 実際に訪れた者が「ただならぬ気配を感じた」と証言している
である。以下、これらの怪異について記述する。
この公衆電話の怪異で最も恐れられているのは、突如として鳴り響く着信音である。
誰も番号を知るはずがない電話が、静まり返った港で不意に鳴り出す。
その音は異様に甲高く耳に残り、受話器を取る勇気のある者は少ない。
しかし、もし受話器を取ってしまえば、そこから「人ならざる声」が聞こえるという。
呻き声のようでもあり、怒りを含んだ叫びのようでもあり、内容は判別できない。
ただ、その声を耳にした者は強い恐怖に襲われ、数日間体調を崩す、あるいは不幸に見舞われると噂されている。
また、体験者の中には「電話が鳴っていなくても、電話機の前に立つだけで背後から誰かに見られているような気配がした」と証言する者もいる。
この場所は人影が少なく、夜間は港の静けさがいっそう不気味さを増す。
電話ボックスの周囲は釣り人が集う堤防に近いが、その賑わいとは裏腹に、電話機の前には近づきたくないと感じる者が多いのである。
津田の木材港にある公衆電話の心霊体験談
ある地元の若者グループが、肝試しのつもりで深夜にこの公衆電話を訪れた。
しばらく周囲で待っていると、突如としてベルが鳴り響いたという。
驚きと恐怖で固まったが、ひとりが勇気を振り絞り受話器を取った。
すると、何も聞こえない静寂が続いた後、途切れ途切れの声で「――見ている……」とだけ囁かれたという。
電話を取った本人はその後、高熱を出して数日寝込んだ。
医者の診断はただの風邪であったが、本人は「受話器の向こうに人ではないものがいた」と語り、それ以来その場所には決して近づかなくなったという。
津田の木材港にある公衆電話の心霊考察
津田の木材港にある公衆電話の怪異は、典型的な「心霊電話現象」の一種と考えられる。
誰も発信していないはずの電話が鳴る、あるいは受話器から不明瞭な声が聞こえるといった現象は、国内外の心霊スポットにしばしば報告されるものである。
この場所の特異性は、「呪われる」という強い言い伝えと、体験者が体調不良や異変に見舞われるという点にある。
近隣は釣り場や公園など日常的な風景が広がるが、その中に不気味に取り残されたような電話機は、まるで異界への入り口のように感じられる。
単なる都市伝説と片付けることもできよう。
しかし、誰も番号を知らぬはずの公衆電話が深夜に鳴り響く現象を、科学的に説明することは難しい。
そこに潜むのは、かつて港で命を落とした者の声なのか、それともこの地に棲みついた何かの怨念なのか。
真相は未だ闇の中である。
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