高知県香美市にある龍河洞には、観光地としての美しさの裏に、奇妙な心霊現象のウワサが存在する。写真に“光の球体”が写り込む、階段を登る“もや”の霊が現れるなど、訪れる者の多くが異変を体験しているという。今回は、龍河洞にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
龍河洞とは?

龍河洞(りゅうがどう)は、岩手県の龍泉洞、山口県の秋芳洞と並び称される「日本三大鍾乳洞」のひとつである。
国の史跡・天然記念物にも指定されており、洞内の全長は約4キロメートル、一般公開部分だけでもおよそ1キロメートルに及ぶ。
洞内には「弥生人の住居跡」とされる遺構が残り、約2000年前の生活痕がそのまま石灰化した「神の壷」など、歴史的にも貴重な資料が多い。
しかし、この美しい鍾乳洞には「何かを写す」「何かに見られる」など、観光地とは思えぬほど不気味なウワサが絶えない。
特に心霊写真にまつわる話が多く、訪れた者の一部は「帰宅後、写真を見返すと異様な光が写っていた」と語る。
龍河洞の心霊現象
龍河洞の心霊現象は、
- 写真に無数の“光の球体”が写り込む
- 階段付近に「もや」のような霊体が現れる
- 撮影時、カメラや機器が突然故障する
- 撮影後、体調不良や不眠が続く
である。以下、これらの怪異について記述する。
龍河洞を訪れた人々がまず驚くのは、撮影した写真に映り込む「球状の光」である。
それは水滴でも埃でもない。
丸く淡く光を放ち、洞窟内の湿気とは明らかに異なる質感を持つという。
ある訪問者はその数を「十を超えていた」と語り、さらに別の一枚には“階段を登っていくもやのような影”がはっきりと写っていた。
その「もや」は人の形を成しており、まるで洞窟を抜け出そうとする魂のようであったという。
撮影者はその瞬間には何も感じなかったが、後に写真を見たとき、背筋が凍るような寒気に襲われたと語る。
さらに不可解なのは、写真を撮影した直後にデジタルカメラの調子が急に悪くなったという報告である。
電源が入らなくなったり、ピントが合わなくなったりといった現象が複数報告されており、機械的なトラブルでは説明がつかない。
洞内は常に湿気が多く、温度も一定している。
人の気配が少なく、鍾乳石から滴る水音だけが響く中、暗闇に漂う光の群れを目撃した者は、例外なく「何かがそこにいる」と感じるという。
龍河洞の心霊体験談
ある人物は、洞窟を探索中に立て続けに3枚の不可解な写真を撮影した。
1枚目には、中央付近に無数の丸い光が浮かび上がっていた。
2枚目には、階段を上るように“もや”が流れている。
3枚目には、再び光の球体がはっきりと映り、同時にカメラが異音を発したという。
撮影者はその場では異変に気づかなかったが、帰宅後に写真を確認して凍りついた。
特に2枚目の写真に写る「もや」は、人の形に近く、まるで何かがこちらを振り向こうとしているようであった。
この投稿を見た読者の中には「座敷わらしのような光だ」「いい霊かもしれない」と肯定的な意見もあったが、霊感のある者は一様に「2枚目は感じる」「危険な写真」と述べている。
撮影者自身も、以後しばらく悪夢を見るようになり、「もう二度と行けない」と語っている。
龍河洞の心霊考察
龍河洞で撮影される光の球体――いわゆるオーブ現象――は、単なる水滴や埃では説明しきれない。
鍾乳洞という場所は、太古から人が祈り、恐れ、死を意識してきた“境界”のような場所である。
暗闇、湿気、反響する水音。そうした環境は、人の意識を微妙に変化させ、普段は見えぬものを“見せる”作用を持つのかもしれない。
また、弥生人の生活痕がそのまま残るということは、そこに「死者の気配」も封じ込められているということである。
千年以上の時を超えて、人の“祈り”と“恐れ”が石と化し、洞窟そのものが“記憶する空間”となっているのではないだろうか。
龍河洞に写り込む光の群れは、単なる現象ではない。
それはこの地に眠る無数の魂が、いまだ地上を去りきれずに放つ、微かな“存在の名残”なのかもしれない――。
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