龍宮城は茨城県鉾田市に存在していた個人経営のテーマパークの廃墟であり、経営者の霊が出現するといわれている。廃墟では夜になると囁き声や奇妙な顔が現れるなどの心霊現象が報告され、訪問者が道に迷う「迷路現象」も発生するという噂がある。今回は、龍宮城のウワサの心霊話を紹介する。

龍宮城とは？

龍宮城は、茨城県鉾田市の山中に存在していた個人経営のテーマパークの廃墟である。

1983年に移住してきた三吉常吉という男性が、「神のお告げ」を受けたとして1986年に建設を開始したと言われている。

元々北海道に所有していたビルを売却し、その資金を使ってこの施設を独力で建設。

敷地内には、「迎賓館」や「ビックリおもしろ美術館」、時計台、流しそうめんが振る舞われるガーデンなど、個性的な施設が点在しており、一時期はテレビ番組にも取り上げられ、観光名所として人気を博していた。

しかし2001年に三吉氏が亡くなると、龍宮城は放置され、時間とともに廃墟へと変わっていった。

現在では、浦島太郎を描いた壁画や、藪の中に隠れる石碑があるだけで、かつての華やかさは消え失せ、朽ち果てた状態となっている。

この場所はやがて心霊スポットとして知られるようになり、数々の奇怪な現象が報告されている。

龍宮城の心霊現象

龍宮城の心霊現象は、

• 廃墟内に現れる経営者・三吉常吉の霊
• 施設周辺で聞こえる奇妙な囁き声
• 廃墟の窓に浮かび上がる白い顔
• 廃墟周辺で迷い込む「迷路現象」

である。龍宮城にまつわる心霊現象の最も有名なものは、経営者であった三吉常吉の霊が現れるというものである。

三吉氏は生前、テーマパークのすべてを一人で建設し、独自の世界観を持った人物だった。

彼の死後、この場所ではしばしば三吉氏に似た老人が建物内に現れ、まるで今も施設を管理しているかのように無言で歩き回っている姿が目撃されている。

また、真夜中には施設の周辺で誰もいないはずの場所から囁くような声が聞こえ、廃墟を訪れた者の背後で低い声が囁き続けるのだという。

この声は「来るな」「帰れ」といった言葉を伝え、来訪者を威圧する。

さらに、龍宮城の窓からは不気味な白い顔が覗き込んでいるとされ、建物の中に誰もいないはずの空間にその顔が浮かび上がる。

その顔を見た者は奇妙な悪寒に襲われ、しばらくの間体調を崩すことが多いと語られている。

また、龍宮城への道のりでは「迷路現象」が発生することがあり、訪れた者が道に迷い込んで出られなくなるといった体験が報告されている。

特に日が暮れると道が不明瞭になり、カーナビも正常に機能しなくなってしまうため、道に迷ったまま立ち往生してしまうという。

龍宮城の心霊体験談

ある訪問者が、龍宮城の廃墟を訪れた際に奇妙な体験をした。

建物に近づくと同時に、耳元で誰かの低い声が「帰れ」と囁くのが聞こえたという。

振り返ってもそこには誰もおらず、不安を覚えながらも敷地内に入った。

しかし、さらに中に進むと、窓から白い顔がじっとこちらを見つめているのに気づき、恐怖のあまりその場から逃げ出したそうだ。

翌日、その訪問者は謎の発熱に苦しみ、数日間悪夢に悩まされた。

また別の体験談では、夜中に龍宮城を訪れた者が、「経営者と思しき老人が館内を歩き回っている姿」を目撃したという。

真っ暗な廃墟の中で、一人だけはっきりとした姿を持つその老人は、無言で廊下を歩き、姿を消した。訪問者はその後も振り返るたびに老人の視線を感じ、数か月もの間、その不気味な体験に囚われ続けたという。

龍宮城の心霊考察

龍宮城の心霊現象は、亡き経営者・三吉常吉の未練によって引き起こされている可能性が指摘されている。

三吉氏は自らの手で龍宮城を建設し、その地を生涯の夢としたが、突然の死によってその夢が叶わぬまま終わった。

この強い未練が、彼の魂を今もなおこの地に縛り付け、訪れる者に警告を与えるのではないかと考えられている。

また、龍宮城の立地は、森に囲まれた寂しい山中にあるため、訪問者に恐怖感を与えやすい場所でもある。

施設は放置されて荒れ果て、廃墟としての寂寞とした雰囲気が一層の恐怖を引き出していると考えられる。

また、迷路のように入り組んだ道や草木に隠れる建物が、訪れる者の方向感覚を狂わせ、まるで異界に迷い込んだかのような感覚を抱かせている。

この場所には、単なる廃墟以上の負のエネルギーが蓄積しており、それが数々の怪異を引き起こす原因となっているのかもしれない。

龍宮城の地図