佐賀県と福岡県を繋ぐ山深い峠道「坂本峠」。この場所には、ネット上でも詳細がほとんど語られない、知る人ぞ知る戦慄の心霊ウワサが存在している。今回は、坂本峠にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
坂本峠とは?

坂本峠は、佐賀県と福岡県を繋ぐ国道385号線上に位置する峠道である。
脊振山系を越えるこのルートには、新道と旧道の2つの経路が存在している。
新道は「東背振トンネル(有料)」を通過することで快適に通行できるが、問題は旧道である。
この旧道は、極端に狭く、荒れ果てた路面が続くことで知られ、通称「酷道」とも呼ばれる。
旧道には落石や路肩の崩壊が見られ、雑草や樹木が車道を覆うように生い茂っている。
加えて、急勾配や見通しの悪いカーブが連続し、運転者に極度の緊張を強いる。
そんな過酷な道に加え、坂本峠は心霊現象が多発するとして、密かに恐れられている場所でもある。
特に旧道に足を踏み入れた者の間では、不気味な体験談が後を絶たない。
坂本峠の心霊現象
坂本峠の心霊現象は、
- 車の後部座席に血まみれの女性の霊が現れる
- 両手に生首を抱えた男性の霊が道路脇に立っている
- 多数の霊が姿を見せずに彷徨っている
- 特定の時間帯になると凶暴な霊に襲われる
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、最も有名な現象として語られているのが、車を走らせている最中、後部座席に血だらけの女性の霊が現れるという話である。
夜の峠道を進むドライバーが、ふとバックミラーを覗くと、誰も乗せていないはずの後部座席に女性がうなだれて座っている。
そして彼女の頭部からは大量の血が滴り落ち、服は真っ赤に染まっているという。
次に恐れられているのが、両手に生首を持った男性の霊の出現である。
特にカーブを曲がる際や路肩の狭い場所で、不意にその男が現れるという報告がある。
突然の出現により、多くのドライバーがハンドル操作を誤りそうになったという証言もある。
さらに、目には見えないが、無数の霊が周囲をさまよっているという異様な雰囲気が旧道には漂っている。霊感の強い者はその圧に即座に気づくという。
中には足が重くなったり、急に吐き気を催すなど、明らかな異常を感じる者もいるようだ。
そして最も危険とされているのが、凶暴な霊の存在である。
通常は無害な霊が多いが、ごくまれに攻撃的な霊に出会うことがあるという。
特に深夜0時前後が危険とされており、霊に取り憑かれた後に事故を起こしたという噂も流れている。
坂本峠の心霊体験談
ある霊感の強い人物が、夜に坂本峠の旧道をドライブしていたときのことである。
助手席には友人が乗っていたが、途中から会話が途切れた。奇妙に思い後部座席を振り返ると、そこには顔中に血を流した女がじっとこちらを睨んでいたという。
驚きでハンドルを切り損ねかけたそのとき、助手席の友人が突然「今、生首を持った男が道の端に立ってた」と呟いた。彼らは全速力で旧道を駆け抜けたが、車内には冷気が残り続けたという。
後日、その車に乗っていた別の友人が高熱を出し、うわごとのように「坂の上にいた、まだいた」と繰り返したという。
坂本峠の心霊考察
坂本峠におけるこれらの心霊現象は、旧道という閉鎖的かつ自然に包囲された環境が影響していると考えられる。
交通事故や不慮の死を遂げた者たちの怨念が、この地に残留している可能性は否定できない。
また、霊感を持つ者が異口同音に霊の存在を語ることから、ただの噂では済まされない“何か”が存在していると見るべきである。
道路の構造や視認性の低さにより、物理的な恐怖と心理的な恐怖が複合し、訪れる者に異常現象を引き起こしているのかもしれない。
だが、それだけで片づけるには、あまりに一致した証言が多すぎる。
坂本峠の旧道は、心霊スポットとしてはまだ知られていない部類に属するが、今後、さらなる実話や記録が増えることにより、その恐怖はより現実味を帯びてくるであろう。
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