かつては登山客やキャンパーに親しまれていた、静寂と自然に包まれた場所──「関の山いこいの森キャンプ場」。今回は、関の山いこいの森キャンプ場にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
関の山いこいの森キャンプ場とは?

関の山いこいの森キャンプ場は、福岡県嘉麻市にある関の山の麓に整備されていた自然豊かなキャンプ場である。
周囲には人工物がほとんどなく、深い緑に囲まれた静寂な環境が特徴で、登山客の休憩地としても親しまれていた。
テントサイトや冷暖房完備のログキャビン、炊飯場やバリアフリー棟など、充実した設備を持つ施設であり、かつては家族連れや若者で賑わいを見せていた。
しかし、平成22年(2010年)に突如として閉鎖された。
公式には老朽化や利用者の減少が理由とされているが、その裏には、決して口外されない「ある出来事」が関係していると噂されている。
関の山いこいの森キャンプ場の心霊現象
関の山いこいの森キャンプ場の心霊現象は、
- 夜間、公衆トイレに現れる正体不明の霊
- トイレ周辺で自殺者が多発しているというウワサ
- 霊感がない者でも頭痛や吐き気を訴える異常な空間
- トイレの中から聞こえる誰もいないはずのすすり泣き声
である。以下、これらの怪異について記述する。
かつて賑わっていたキャンプ場の一角──それが問題の「公衆トイレ」である。
この場所こそが、関の山いこいの森キャンプ場が心霊スポットと呼ばれるようになった発端である。
複数の地元住民や元利用者の証言によれば、2000年代初頭、公衆トイレ内での自殺が相次いでいたという。
一説には、夜中になると便器の上にうずくまる白い影が目撃されるようになり、キャンプ客の間でも「トイレには近づくな」とささやかれるようになった。
霊感のある者は言うまでもなく、霊感がない者ですら、トイレ周辺に近づくだけで急な頭痛や吐き気、目眩を訴えるほどの“気”の重さを感じるという。
その場に立つだけで全身を締め付けるような圧力が襲い、まるで何かに「来るな」と拒絶されているかのようである。
トイレの個室のドアが勝手に開閉する、深夜に誰もいないはずのトイレから水音やすすり泣く声が響いてくるという話も少なくない。
キャンプ場の閉鎖が発表されたのは2010年だが、それより前から利用者数は激減していた。
公には語られないが、「変な噂が広まってから家族連れが来なくなった」と地元住民は語る。
今もなお、公衆トイレの建物は取り壊されることなく残されている。無人のキャンプ場に、ひっそりと建ち続けるその姿は、不気味さを通り越して異様である。
関の山いこいの森キャンプ場の心霊体験談
ある利用者が語る体験談によると、2008年の秋、友人と2人でキャンプをしていた夜のこと。
深夜2時を過ぎた頃、公衆トイレの方向から足音が聞こえてきた。最初は他の利用者だと思っていたが、誰もいないはずの夜だった。
耳を澄ますと、トイレの奥からかすかな嗚咽の声。「うぅ……うっ……」と女のものと思われる声が響いていたという。
好奇心から近づこうとした瞬間、体が動かなくなり、背筋に氷のような冷気が走った。
声は急に止まり、辺りは異常なまでの静寂に包まれた。
その晩、2人は明け方までテントにこもり、一睡もできなかったという。
関の山いこいの森キャンプ場の心霊考察
このキャンプ場にまつわる心霊現象は、単なる噂話の域を超えている。
特に、公衆トイレに集中する霊的異常は、過去に起きた「自殺」の記録と深く関係している可能性が高い。
霊の出現や頭痛などの身体的症状は、心霊スポットによく見られるパターンであり、特定の場所に「何か」が残っていることを示唆している。
人が集まらなくなった理由も、その存在を多くの人が肌で感じ取ったからであろう。
平成22年に閉鎖された今でも、その場に残されているトイレは、人の気配が消えた静寂の中で、何かを待ち続けているかのようである。
かつての賑わいを知る人々は、二度とあの場所に近づこうとしない。
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