志賀島に位置する潮見公園には、美しい夜景とは裏腹に、数々の戦慄すべき心霊現象が囁かれているという。今回は、潮見公園にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
潮見公園とは?

潮見公園は、福岡県の志賀島にある展望公園である。
標高約170メートルの高台にあり、博多湾を一望できる展望台が設置されている。
志賀海神社の左手から山道を登った先に位置し、万葉歌碑や自然散策路なども整備され、四季折々の風景を楽しむことができる。
志賀島北岸の荒々しい自然美と博多湾の穏やかな光景が織りなす対比は実に見事であり、元旦には初日の出を拝むため多くの参拝者が訪れる人気スポットである。
しかし、その静寂と絶景の裏には、人知れぬ異変と恐怖の記憶が息づいている。
潮見公園の心霊現象
潮見公園の心霊現象は、
- 展望台付近で男性の霊が出現する
- 男性のうめき声が聞こえる
- 黒い人影が目撃される
- 公衆トイレで誰もいないのに水音がする
- 車の後部座席を叩く不可解な音
である。以下、これらの怪異について記述する。
潮見公園の展望台は、カップルの夜景デートスポットとして名高い一方、心霊スポットとしても知られている。
その理由は、かつてこの展望台付近で男性が首を吊り、自ら命を絶ったという凄惨な事件に由来する。
以後、この場所では「海をじっと見つめる男の霊」がたびたび目撃されるようになった。
彼は声を発することなく、ただ海の向こうを見つめて佇むだけであるが、その姿には深い哀しみと未練が滲み出ており、周囲に言い知れぬ不気味さを漂わせている。
展望台付近では、ほかにも黒いモヤのような影が突然現れ、すぐに消えるという報告がある。
また、誰もいないはずの場所から男性のうめき声が聞こえてくるという証言も後を絶たない。
とくに夜間においては、その声が展望台から響き渡るように聞こえ、訪れた者たちを恐怖の底へと突き落とす。
さらに、公園内の公衆トイレでは、人の気配がまったくないにもかかわらず、水の流れる音が繰り返し聞こえるという異様な現象が報告されている。
周囲には誰もいない。それでも水音だけが続くのだ。
車に戻った者の中には、後部座席から「バンバン」と叩かれるような音が鳴り響いたという体験を語る者もいる。
まるで何かが、あるいは誰かが、車に乗せてくれと必死に訴えているかのようであったという。
潮見公園の心霊体験談
ある夜、夜景を見に展望台へ向かった若者がいた。
展望台の周囲には他に人影はなかったにもかかわらず、突如、男性のうめき声が耳元で響いたという。
驚いてその場を離れ車へ戻ると、今度は後部座席のフロントガラスを「バンバン」と叩く音が鳴り響き、身の毛がよだつ思いでその場を離れたという。
また、別の人物は15年前、仕事帰りにふと立ち寄った潮見公園で、展望台に登ろうとした瞬間、強烈な悪寒に襲われたという。
引き返すことを決めたが、その直後、トイレの中から誰もいないはずなのに水を流す音が聞こえ、さらに下山中には車の周囲に数十体の動物が群がり、なぜか一向に道を空けてくれなかったという。
やっとの思いで山道を下り切った直後、腰に激痛が走り立てなくなるほどだった。
後日、霊能者に相談したところ、自殺者の霊が憑いていたと告げられ、その霊は死の際に腰を強く打ち付けていたのだと語られたという。
この人物はそれ以来、潮見公園には一度たりとも近づいていない。
潮見公園の心霊考察
潮見公園における心霊現象は、単なる偶然や思い込みの域を超えている。
自殺という強烈な念が染みついた場所には、負のエネルギーが留まり続け、時を超えて人々に影響を与え続けると言われている。
とくに展望台で目撃される男性の霊は、海を見つめるその姿から、失恋や喪失といった強い感情が結びついていた可能性が高い。
その執着は霊となってなお現世に残り、展望台を訪れる者たちへ、まるでその痛みを分かち合うかのように接触しているのかもしれない。
また、公園内で起きる音や影の異常、車への干渉などは、霊が「存在を知ってほしい」「ここにいる」と無言で訴えかけている兆候ともとれる。
とりわけ夜間に潮見公園を訪れることは、知らず知らずのうちに何かを連れて帰る危険すら孕んでいる。
潮見公園は、美しい景観の裏に、哀しみと恐怖が交錯する禁断の場所である。
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