熊本県西原村にある「白糸の滝(寄姫の滝)」には、美しくも恐ろしい伝説と、数々の心霊現象が語り継がれている。今回は、白糸の滝(寄姫の滝)にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
白糸の滝(寄姫の滝)とは?
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熊本県阿蘇郡西原村にある「白糸の滝」は、流れ落ちる水が白糸のように見えることからその名が付いた。
滝つぼの前にそびえる「白糸の岩」に立ち、深呼吸をすることでパワーを体内に取り込めるとされるパワースポットでもある。
しかしこの場所には、もう一つの顔がある。
かつて「寄姫」と名乗る美女と武士の悲恋が語り継がれる伝説の舞台でもあり、その因縁めいた逸話が現在もなお、数々の心霊現象として語られている。
地元では「寄姫の滝」とも呼ばれ、昼間は観光客でにぎわうが、夜には一変し、異様な気配が漂うという。
白糸の滝(寄姫の滝)の心霊現象
白糸の滝(寄姫の滝)の心霊現象は、
- 女性の霊が滝の中から現れる
- 妊娠中の女性が訪れると体調不良になる
- 蛇の霊を多数目撃したという報告
- カップルで訪れると破局するというジンクス
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、もっとも多く語られているのは「女性の霊」の出現である。
特に滝の水音が静かになった瞬間、水の奥から白い着物をまとった女が現れるという。
目撃者は口を揃えて「こちらを見ていた」と語り、無言で佇むその姿は異様なほどに生々しく、夢と現の境が曖昧になるような恐怖を覚えるという。
また、この滝には女性に関わる怪異が多い。
特に妊婦が訪れると、原因不明の体調不良や悪夢に襲われることがあるとされ、「決して妊娠中には行ってはいけない」と言われている。
ある女性は滝の前で急に息が苦しくなり、倒れ込んだという。
さらには「蛇の霊」が目撃されるケースも少なくない。
夜に滝を訪れた者の中には、まるで地を這うように滑る無数の白蛇を見たという証言がある。
蛇は神の使いとも言われるが、ここでの存在は禍々しく、何かを警告しているようにも思える。
そして最後に、この地にまつわるもっとも不気味なジンクス――「カップルで訪れると別れる」というものがある。
冗談のようでいて、実際に滝を訪れた数日後に別れ話が出た、というカップルは後を絶たない。
まるで滝に住まう“寄姫”が嫉妬しているかのように。
白糸の滝(寄姫の滝)の心霊体験談
ある若い女性が友人と二人で白糸の滝を訪れた時の話である。滝の前で写真を撮ったその夜、彼女は夢を見た。
夢の中で、白い着物を着た女が、滝の岩陰からじっとこちらを見つめていたという。
翌朝、その写真を確認すると、背後の岩にありえないほどはっきりと“人の顔”が写っていた。
また別の体験では、夜に心霊探訪目的で訪れた男性が、滝の洞窟に近づいた瞬間、蛇の群れが這い出してくるのを目撃したという。
慌てて逃げ帰ったが、帰宅後も身体に妙な湿気が残り、数日間悪夢にうなされたと語っている。
白糸の滝(寄姫の滝)の心霊考察
白糸の滝にまつわる怪異の根源は、やはり「寄姫伝説」にあると考えられる。
木山の家臣・兵部正秀と美女・寄姫の儚くも狂気に満ちた関係。
正秀に一突きにされた寄姫は血を流しながら滝壺の洞窟へと逃げ、その正体は大蛇――すなわち、竜神であったという伝承。
その悲劇の果てに残された怨念が、この地を異界と化したのではないだろうか。
女性にまつわる霊現象、蛇の目撃、恋人たちの破局…。
いずれも「寄姫」という存在の複雑で強烈な感情の名残りに他ならない。
そして、白糸の滝という自然の美しさが、その哀しみと怨念を包み隠しているのかもしれない。
昼と夜で表情を変えるこの場所は、まさに“神聖”と“呪い”が同居する禁忌の地である。
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