高見山のウワサの心霊話

高見山は広島県尾道市に位置する風光明媚な山でありながら、古くから不可解な心霊現象や不気味な噂が絶えない場所である。特に男性の霊や、赤い鳥居に封じられた怨念が囁かれ、近づく者に重苦しい恐怖をもたらしてきた。今回は、高見山にまつわるウワサの心霊話を紹介する。


高見山とは?

高見山の外観

高見山(たかみやま)は、広島県尾道市(旧御調郡向島町)に位置する標高283メートルの山である。

旧向島町の最高峰であり、芸予諸島の向島南部にそびえ立つ瀬戸内海随一の国立公園に指定されている。

山頂からは四国山脈を遠望し、眼下には無数の島々が浮かぶ瀬戸内海が広がる壮大な景観を誇る。

かつては村上水軍の見張り場として利用され、その地勢の優位性は歴史にも刻まれている。

現在は山頂にテレビ・FMラジオの送信所が設置され、周辺地域へ電波を届ける役割を担っている。

しかしデジタル化に伴い、放送設備は縮小され、一部の送信塔は撤去された。

このように文明の利器に囲まれた山であるが、その裏には数々の奇怪な噂が渦巻いているのだ。


高見山の心霊現象

高見山の心霊現象は、

  • 男性の霊が現れる
  • 赤い鳥居の神社には自殺者や動物霊が閉じ込められている
  • 鳥居をくぐると空気が一変し、重苦しい気配に包まれる
  • 離れて眺めるだけなら問題ないが、近づくと取り憑かれる恐れがある

である。以下、これらの怪異について記述する。

高見山を訪れた者の多くが語るのは、まず男性の霊の出現である。

霧が立ち込める日や夜間にふいに姿を現し、じっとこちらを見つめるという。

目が合った途端、理由もなく背筋に氷の刃を突き立てられたような寒気が走るという話も少なくない。

特に忌まわしいのは、高見山中腹にひっそりと佇む赤い鳥居の神社である。

その鳥居には自ら命を絶った者や、何らかの事情で祀られた動物霊が閉じ込められていると噂されている。

鳥居の外から眺めるぶんには何も起こらない。

だが、いざ一歩でも鳥居をくぐると、突如として空気は淀み、体が鉛のように重くなる。

呼吸がしにくくなり、心臓を鷲掴みにされるような圧迫感に襲われるのである。

不用意に近づいた者の中には、その後原因不明の病に伏したり、夜中に誰かが枕元に立っている幻覚を見るようになった者もいるという。

この神社は過去にテレビ番組「アンビリバボー」でも取り上げられ、全国にその不気味さが知られることとなった。

関係者ですら「もう二度と近づきたくない」と口を揃える、恐怖の場所なのである。


高見山の心霊体験談

ある若い男女のグループが、興味本位で高見山に夜景を見に訪れた。

話の流れで例の赤い鳥居に近づいてしまったのだが、一人の男性が「ちょっと中を覗いてくる」と軽い気持ちで鳥居をくぐった。

その瞬間、彼の顔色はみるみる土気色に変わり、何かに取り憑かれたかのようにその場で動かなくなった。

慌てた仲間が引っ張り出すと、彼は「誰かが中にいる…中にいるんだ…」と上ずった声で繰り返しつぶやき、やがて泣き出してしまった。

その夜からしばらく、彼は毎晩決まって午前3時に目を覚まし、部屋の隅を見つめて何かに謝り続けていたという。


高見山の心霊考察

高見山に巣食う怪異は、長い歴史の中で積み重なった怨念や未浄化の霊的存在が引き寄せられているものと考えられる。

特に赤い鳥居の神社は、本来神域として霊を鎮める場所であったはずが、時を経て逆に負の気配を閉じ込める檻となってしまった可能性が高い。

また、男性の霊の目撃談が絶えないのは、この地が戦乱や海賊の監視所として多くの命が散っていった土地であることとも無関係ではないだろう。

自然に囲まれ、放送設備などの人工物が立ち並ぶ現在ですら、その底に眠るものは決して消え去ってはいないのである。

不用意に立ち入れば、知らず知らずのうちに異界へ一歩足を踏み入れてしまうかもしれない。

それが高見山という場所の持つ、底知れぬ恐ろしさなのである。


高見山の地図

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【管理人】狐憑きのたる

狐憑きのたる

全国のウワサの心霊スポットを調査し、その魅力と恐怖を皆さんにお届けしています。