高須隧道のウワサの心霊話

高知県大豊町にある廃隧道「高須隧道」は、1932年の竣工以来、国道439号線の旧道として54年間使用されてきたが、1986年に新トンネル開通で廃隧道となった。今回は、高須隧道にまつわるウワサの心霊話を紹介する。


高須隧道とは?

高須隧道の外観

高須隧道は、高知県長岡郡大豊町に存在する旧国道439号線の廃隧道である。

竣工は1932年(昭和7年)。全長346メートル、幅5メートル、高さ4.5メートルという当時としては大規模な隧道であった。

内部は緩やかな傾斜を持ちつつ、大きくカーブしており、先を見通すことができない構造になっている。

昭和初期に建設されたこの隧道は、長く大豊町と本山町・土佐町方面を結ぶ重要な交通路として利用されてきたが、老朽化や高知自動車道開通に伴う交通整備のため、1986年(昭和61年)に下部に新高須トンネルが開通し、廃隧道となった。

約54年に及ぶ役目を終えた後、隧道は地図上から姿を消し、2003年頃には鉄製の扉によって厳重に封鎖された。

今では中を覗くことも叶わず、外部からもその闇を覗くことはできない。

しかし、なぜこれほどまでに厳重に封鎖されたのか。

その理由を探るように、この場所にはいくつもの不穏な噂が残されている。


高須隧道の心霊現象

高須隧道の心霊現象は、

  • 女性の霊が現れる
  • 入口付近ですすり泣く声が聞こえる
  • トンネル内部で足音が響く
  • カメラや録音機器が突然動かなくなる

である。以下、これらの怪異について記述する。

まず、最も有名なのが「女性の霊」である。

この噂の起源には、昭和22年4月にこの隧道付近で起きた悲惨な事故が関係している。

当時、わずか9歳だった歌手・美空ひばりが乗車していたバスが、高須隧道を抜けた後の国道沿いで対向トラックと衝突、バスは斜面へと滑り落ちかけた。

奇跡的に桜の木にバンパーが引っ掛かり転落を免れたが、女性車掌が死亡したと伝えられている。

事故直前、ひばりはバスの後方座席に座り、外を眺めながら涙を流していたという。

まだ幼い彼女が、これから起こる惨事を感じ取っていたのではないか――。

この出来事以降、夜の高須隧道では女性のすすり泣く声や、誰もいないのに響く足音が聞こえると語られるようになった。

さらに、心霊探索を試みた者の中には、トンネル前でカメラが突然シャットダウンしたり、録音機器がノイズを発して動かなくなったという報告もある。

内部が封鎖された2003年以降も、入口付近で妙な気配を感じたという証言が相次ぎ、地元では“封印された霊道”とささやかれている。


高須隧道の心霊体験談

地元の男性によると、2002年頃、まだ金網のフェンスしかなかった時期に仲間と内部を探索しようとしたところ、入り口に立った瞬間、誰もいないはずのトンネルの奥から「カン…カン…」という金属音が一定の間隔で響いてきたという。

懐中電灯の光を向けても何も見えず、音だけが近づいてくる感覚がしたため、恐ろしくなりその場を離れた。

振り返ると、同行者のひとりが蒼白な顔で「さっき、女の人が立ってた」と呟いたという。

以後、その男性は二度と高須隧道に近づいていない。


高須隧道の心霊考察

高須隧道は、昭和初期の工法で造られたため内部の構造は脆く、湿気とカビがこもりやすい。

しかし、ただの老朽化による不気味さ以上に、この場所には「生と死」が交錯した記憶が残されている。

女性車掌の命を奪った事故、幼いひばりが感じ取った不可解な涙、そして封鎖後も続く怪音――。

偶然では片づけられぬ一致が重なり、この隧道には“何か”が今も留まり続けているのではないか。

人が立ち入れなくなった現在でも、封じられた暗闇の奥では、かつての叫びが反響し続けているのかもしれない。


高須隧道の地図

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