愛媛県西予市に位置する俵津隧道は、歴史的な土木遺産としての価値を持ちながら、心霊スポットとしても知られるトンネルである。暗い雰囲気と数々の恐ろしい噂が、この場所を訪れる者に特別な緊張感を与えている。今回は、俵津隧道にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
俵津隧道とは?
俵津隧道(たわらつずいどう)は、愛媛県西予市宇和町と宇和島市明浜町を結ぶ愛媛県道45号宇和明浜線の旧道に位置するトンネルである。
大正15年(1926年)に竣工し、近代土木遺産として「Bランク」の評価を受ける歴史的な建造物である。
このトンネルは、野福峠を貫くために建設されたもので、当時の交通の要所であった。
新しい野福トンネルが開通してからは廃道となり、現在は車の通行もほとんどなく、訪れる人も少ない。
ひっそりとした雰囲気の中、古びたトンネルが時代の流れを物語っている。
坑門のデザインはコンクリート製ながらも装飾的で、「ゴシック風三鉾ピラスター」という特徴的な意匠が施されている。
この設計は愛媛県内外の他の隧道にも見られるが、その背景には当時の設計者たちの創意工夫があったと考えられている。
俵津隧道の心霊現象
俵津隧道では、以下の心霊現象が報告されている。
- 赤ちゃんを抱いた母親の霊が現れる
- トンネル内で女性の笑い声が聞こえる
- バックミラーやサイドミラーに霊が映り込む
- トンネルを通過中に白い発光体が現れる
赤ちゃんを抱いた母親の霊が現れる
このトンネルでは、赤ちゃんを抱いた母親の霊が目撃されるという話が多い。
特に深夜、トンネルを通過する際に白い服を着た女性が立ち尽くしている姿が見えることがあるという。
これは、過去にここで母子が自殺したという噂が関連していると考えられている。
トンネル内で女性の笑い声が聞こえる
心霊体験談の中で頻繁に語られるのが「女性の笑い声」である。
深夜にトンネルを訪れた際、誰もいないはずの中で「ふっふっふっ」と笑う声が聞こえたという報告が後を絶たない。
これに遭遇した訪問者は、恐怖のあまり二度とここには近づかないという。
バックミラーやサイドミラーに霊が映り込む
車でトンネルを通過する際、ミラーに霊が映り込むことがあるという話も多い。
特に赤ん坊を抱いた母親の姿が確認されると、その後高熱を出すなどの体調不良を訴えるケースもある。
トンネルを通過中に白い発光体が現れる
夜間にトンネルを訪れると、白く細長い発光体が視界を横切るという現象も報告されている。
この発光体はまるで幽霊や未知の存在を暗示しているかのようで、不気味さを感じさせる。
俵津隧道の心霊体験談
体験談1:女性の笑い声に凍りつく
一年前、友人たちと遊び半分でトンネルを訪れた男性が、軽トラの荷台に乗って通過した際の話である。
トンネルを抜け、戻ろうとUターンしている最中に「ふっふっふっ」という女性の笑い声が聞こえたという。
その声に全身が凍りつき、恐怖のあまり無言でその場を立ち去った。
体験談2:ミラーに映る母子の霊
過去に親が訪れた際、バックミラーに女の人と子供の霊が映り込んだという。
その夜、親は高熱を出し、数日間寝込むことになった。
この話を聞いて興味本位で訪れた男性自身も、トンネルの出口付近で女性の笑い声を聞き、二度と行きたくないと語っている。
体験談3:サイドミラーに映る白い影
一昨日の夜、4人で車に乗って俵津隧道を訪れたグループの話である。
後部座席の2人は眠ったままだったが、助手席に座っていた一人が、トンネル前でサイドミラーに白い影が映るのを目撃した。
普段嘘をつかない人物だったため、彼らは非常に不気味に感じたという。
俵津隧道の心霊考察
俵津隧道の心霊現象は、過去の出来事や伝承に基づいていると考えられる。
特に、赤ん坊を抱いた母親の霊の目撃情報は、このトンネルで起きたとされる母子の自殺の噂が影響している可能性が高い。
また、女性の笑い声やミラーへの映り込みなどの現象は、心理的な影響や周囲の環境による錯覚の可能性も考えられる。
しかし、複数の体験談が一致している点から、この場所には何らかの霊的存在が潜んでいる可能性を否定することは難しい。
訪問する際には、軽率な行動を避け、十分な注意と敬意を払うべきである。
俵津隧道は、その不気味な雰囲気と数々の心霊現象によって、多くの人々に恐怖を与える場所となっている。
それでも訪れたいと考えるならば、決して遊び半分で挑むべきではない。
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