北海道岩見沢市に存在する「青い屋根の家」には、古くから多くの不可解な噂が囁かれている。幽霊の目撃談、自殺や一家心中の伝承、そして霊能力者すら退けたという異常な現象まで——まるで何かに取り憑かれたかのように、住む者を次々と追い出してきた曰く付きの物件であるという。今回は、青い屋根の家にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
青い屋根の家とは?

「青い屋根の家」は、北海道岩見沢市のとある住宅街に建つ二階建ての空き家である。
1980年代中頃からその存在が確認されており、2000年代に入ってからは長期間無人の状態が続いている。
建物は年を追うごとに劣化し、現在では窓がベニヤ板で塞がれ、壁の一部が崩落。まるで何かを封じ込めるかのように密封されている。
この家にはかつて「妻に裏切られた男が風呂場で命を絶った」という話があり、その後も複数の異常な出来事が発生。
何度買い手が現れても、いずれも長くは住み着けず、次々と退去していった。
青い屋根の家の心霊現象
青い屋根の家の心霊現象は、
- 少年の霊が現れる
- 写真を撮ると多数のオーブが写る
- 窓に人影が立っているのを目撃される
- 夜中に2階のカーテンが勝手に開閉する
- 霊能力者による祓いが全て失敗に終わる
- 宿泊した住職が正気を失い逃げ出した
- 墓地から通じる「霊道」に位置しているとされる
- 家の前を通ると「なんとなくイヤな感じ」が襲う
- 録音機器が家の話題になると異音で妨害される
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、この家のもっとも有名な心霊現象は「少年の霊」である。
何もない部屋の奥に立ち尽くす姿や、ふと耳元で「遊ぼう」と囁く声が聞こえたという報告がある。
また、離れの納屋付近でも子供の声を聞いたという者もいる。
夜になると、誰もいないはずの2階のカーテンがゆっくりと、まるで中から誰かが覗いているかのように開閉を繰り返す。
その様は明らかに人為的であり、風などでは説明がつかない。
また、この家で撮影された写真には、数えきれないほどのオーブが写り込むという。
肉眼では確認できない存在が、レンズ越しには確かに“そこにいる”ことを示している。
この家にまつわる奇妙な話はそれだけではない。
過去、何人もの霊能者や僧侶がこの家のお祓いを試みたが、すべて失敗に終わっている。
ある寺の住職が泊まり込みで除霊に挑んだ際には、精神的に錯乱し、夜中に逃げ出したという逸話すら残っている。
さらには、この家の前を通るだけで強い不快感を覚えるという人も多く、霊感の有無を問わず「なんとなく気持ちが悪い」「視線を逸らしたくなる」といった共通の証言が複数存在する。
録音機器で家の噂話を録音しようとしたところ、家の話題に触れた瞬間に「ザーッ」という異音が入り、内容が聞き取れなくなるという報告もある。
音声は話題が逸れると正常に戻り、再び家の話が出ると妨害される。
このような現象が何度も繰り返されたという。
青い屋根の家の心霊体験談
体験者による生々しい証言がいくつも存在する。
ある家族は、父の転勤でこの家に引っ越す予定であったが、近隣住民の強い反対に遭い中止した。
住民によると、かつてこの家では一家心中があり、それ以来幽霊が現れるという。
また、ふざけ半分で訪れた若者たちは、家の中でタバコを吸った数日後、自宅が謎の火災に見舞われた。
幸い命に別状は無かったが、彼らは深く後悔したという。
別の体験談では、霧が家の周囲だけを覆い隠す異様な現象が語られている。
濃霧は家を中心に不自然に発生し、まるでその存在を外界から隔てるかのように振る舞った。
タクシー運転手が建てたこの家では、妻の不倫と離婚を機に主人が風呂場で自殺。
その後、大学生たちがシェアハウスとして住むも、また同じ風呂場で別の者が命を絶った。
その後、祓いや所有者の変更が繰り返されたが、どれも根本的な解決には至らなかった。
青い屋根の家の心霊考察
青い屋根の家にまつわる心霊現象は、その発生の多さと多様性、そして長期間にわたる持続性から、単なる偶然や噂の域を超えている。
霊の目撃、心霊写真、音声障害、霧の異常な挙動、そして霊能力者の敗北。
これら全てが一つの場所に集中している点が異常である。
青い屋根の家が、いわゆる「霊道」に接しているという説は、こうした一連の現象をある程度説明しうる。
また「なんとなくイヤだ」「無意識に避けたくなる」という感覚も、場所に刻まれた霊的な“記憶”が無意識に作用している可能性がある。
曰く付きの家というものは数多くあるが、この家ほど多角的に霊的干渉が報告されている例は稀である。
現代に至っても語り継がれる理由は、それが“まだ終わっていない”ことを物語っているのかもしれない。
不用意に近づくべきではない。その直感が、もっとも信頼すべき警告である。
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