山口県萩市にある東光寺は、歴史ある名刹として知られる一方で、霊的な異変や不可解な現象が数多く語られている場所でもある。今回は、萩市の東光寺にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
萩市の東光寺とは?

萩市椿東椎原に位置する東光寺は、元禄四年(1691年)に萩藩三代藩主・毛利吉就によって建立された黄檗宗の名刹である。
吉就は若くして黄檗宗に帰依し、京都の黄檗山万福寺を手本に、中国明時代の建築様式を踏襲した堂宇を築いたとされる。
この寺は、萩藩の奇数代藩主とその家族の墓所としても知られており、五百基を超える石灯籠が整然と並ぶ様は、まさに異界への入口を思わせる。
国の重要文化財に指定される建造物も数多く、文化遺産としても高い価値を誇る。
しかし、荘厳な外観の裏に、ここには語られざる“異変”が潜んでいるのである。
萩市の東光寺の心霊現象
萩市の東光寺の心霊現象は、
- 少女の霊が現れる
- 毛利家にまつわる不思議な夢
- 墓所付近での異常な風
- 写真に写り込む光のような影
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず報告されているのは、境内や墓所の近辺にて、年端もいかぬ少女の霊が目撃されるという話である。
黒髪を垂らした白装束の姿で、灯籠の間を静かに歩く姿が何度か確認されている。
深夜の見回りを行っていた僧侶が、「誰かがいる」と思い声をかけた瞬間、霊はふっと消えたという証言も存在する。
ある夫婦は、毛利家の墓所を参拝した直後に異常を体験している。
旅館の部屋に戻ると、なぜか自分たちの部屋だけに風が吹き込んでいた。
戸は閉まっており、エアコンも切られていたが、障子がバタバタと揺れていたという。
その晩、母親が見た夢は奇妙であった。
夢の中に、古風な衣装をまとった女性が現れ、「毛利様がお見えでございます」と頭を下げた。
その瞬間、部屋の戸がスッと開かれたところで、目が覚めたという。
目覚めたあとも不気味な空気は消えず、父親もまた眠れなかったため、二人で廊下へ出たところ、やはり異常な風が吹いていたのは自室周辺だけであった。
さらに、墓所の近辺で撮影した写真には、肉眼では確認できなかった“光の筋”のようなものが写り込んでいた。
しかもその光は、まるで何かの意志を持つかのように、墓所の奥から浮かび上がっているようであった。
この出来事以来、その夫婦は中国地方、とくに萩・津和野方面を「二度と足を踏み入れたくない地」と語っている。
東光寺の一件が、いかに深い恐怖を刻んだかを物語っている。
萩市の東光寺の心霊体験談
ある女性はこう語っている。
「私が生まれる前、両親が萩に旅行した際、毛利家の墓を巡った直後に旅館で異変が起こったそうです。部屋だけが風でざわざわして、母が見た夢には“お姫様のような人物”が現れて、『毛利様がお見えです』と言って戸を開けたところで目が覚めたとか……。そのあとも風が止まらず、父と一緒に廊下へ出たら、部屋の周囲だけに風が吹いていて、他の部屋には何も起きていなかったそうです。翌日、墓のあたりで撮った写真には、光のようなものがはっきり写っていて……それ以来、両親は萩に行きたがりません。」
この体験談は、東光寺に秘められた“何か”が、確実に外来者に干渉していることを示している。
萩市の東光寺の心霊考察
東光寺はただの古刹ではない。
奇数代の藩主たちが眠り、五百を超える灯籠が整然と並ぶその様は、表向きは荘厳でありながら、無数の霊が静かに“息をひそめている”場でもある。
黄檗宗の建築様式は風水や気の流れを重視するが、逆にそれが何かを“封じ込めている”のではないかとも考えられる。
少女の霊や風の異常、夢に現れる女、そして写真に写り込む光。
それらの現象は、単なる偶然では済まされない。
一連の出来事には、墓所に眠る者たちの無念や、訪問者に対する何らかの“警告”が含まれているのではないか。
歴史の重みと同時に、霊的な波動もまた濃厚に漂うこの地――。
萩市の東光寺は、ただの観光名所ではなく、霊的干渉が今なお続く“異界”であることを、忘れてはならない。
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