大分県大分市にある「上野ヶ丘墓地公園」は、桜の名所として知られる一方で、かつて火葬場があったという歴史や不可解な噂が多く残る心霊スポットでもある。今回は、上野ヶ丘墓地公園にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
上野ヶ丘墓地公園とは?

上野ヶ丘墓地公園(うえのがおかぼちこうえん)は、大分県大分市上野に位置する、市街地からも近い丘陵地にある墓地公園である。
園内には約400本のソメイヨシノが植えられており、春には花見客でにぎわいを見せる一方で、普段は訪れる人も少なく、静寂に包まれた場所でもある。
この公園の周辺には、かつて火葬場が存在していたという話が残っており、昭和20年代後半まで稼働していたとされる。
さらには、処刑場であったという説までささやかれていたが、こちらは地元住民の話によって否定されている。
しかし、「桜の木で首を吊った者がいる」「幽霊が出る」といった不可解な噂は今もなお絶えることがない。
昼と夜とでまったく異なる表情を見せるこの地は、陽が沈んだ瞬間から異様な空気に包まれる。
上野ヶ丘墓地公園の心霊現象
上野ヶ丘墓地公園の心霊現象は、
- 墓の近くで女性の霊が現れる
- 金縛りに遭う
- 幽霊騒ぎが起きた
- 老女に遭遇した後に高熱が出た
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず最も多く語られているのは、「墓地の近くで女性の霊を目撃した」というものである。
ぼんやりとした白い影が墓石の隙間を彷徨い、じっと人を見つめていたという証言が複数存在している。
その霊は決まって女性の姿であり、どこか恨みを抱えているかのような表情だったという。
また、公園を訪れた人物がその夜に「金縛り」に遭うというケースも多い。
とくに、桜の木の近くで座っていた者が帰宅後に突然身体が動かなくなり、耳元で「帰れ…」という女の声が聞こえたという話が残っている。
公園付近ではかつて「幽霊騒ぎ」が起きたこともある。
深夜に通報を受けた警察が駆けつけたものの、そこには誰もおらず、ただ墓の前に置かれた一対の黒い靴だけが不気味に残されていたという。
さらに、地元に住んでいた人物の証言によれば、肝試しでこの場所を訪れた際に白髪の老女に突然話しかけられたという。
老女の姿は夜の墓地にあまりに不自然であり、不安に駆られ帰宅したその夜、原因不明の高熱にうなされ一週間寝込んだという。
上野ヶ丘墓地公園の心霊体験談
上野ヶ丘墓地公園を実際に訪れた者の中には、確かに“何か”を感じたという者がいる。
ある若者グループが肝試しに夜の墓地公園を訪れたところ、突然ひとりのメンバーがその場に崩れ落ちた。
目を見開いたまま何かを指さし、「あそこに女の人がいる…」とうわごとのように呟いたという。
誰もその方向には何も見えなかったが、彼はその日以降しばらく言葉を失ったままだったという。
また、別の女性は、昼間に訪れたにもかかわらず、園内の桜の木の下で強烈な頭痛に襲われ、なぜか涙が止まらなくなったと話している。
「ここには“泣いている人”がいる…」と、無意識に漏らしたその言葉に、同行していた友人たちは戦慄したという。
上野ヶ丘墓地公園の心霊考察
上野ヶ丘墓地公園にまつわる心霊現象の数々は、過去の歴史と強く結びついていると考えられる。
たとえ処刑場ではなかったとしても、かつて人の火葬が行われていた土地であり、今もなお多くの墓石が並ぶその場所は、強い“死の気配”に包まれている。
「火葬」「墓地」「首吊り自殺」といった要素がひとつの場所に重なることで、霊的エネルギーが蓄積しやすくなっているのかもしれない。
さらに、木々に囲まれた静寂な空間、視界の悪い夜間、そして花見客が残す無造作なゴミ――それらが霊たちの怒りを買っている可能性もある。
“見られている”感覚、“誰かに呼ばれる”錯覚――それらが頻繁に報告される背景には、目に見えない存在が確かにこの地に根を下ろしているという証左であろう。
昼間は桜が咲き誇る美しい墓地公園。
しかし、日が沈んだその先には、春の華やぎとはまったく異なる「もうひとつの顔」が静かに口を開けて待っているのかもしれない。
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