山口県山口市にある「総合交通センター」では、深夜になると“誰もいないはずの場所から声が聞こえる”といった不可解な現象が報告されている。その背後には、施設の目の前に存在する「小郡開作経塚」という、江戸時代から続く仏教的な封印の地が関係しているとの見方もある。今回は、山口県 総合交通センターにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
山口県 総合交通センターとは?

山口県総合交通センターとは、山口県警察が所管する唯一の運転免許試験場である。
県内には他に免許センターが存在せず、住まいが下関であれ岩国であれ、試験や更新のためにはこのセンターに出向かねばならない。
併設された交通安全学習館では、安全運転教育が行われているが、免許更新者で混み合うこの施設の周辺では、ある“異変”が報告され始めている。
山口県 総合交通センターの心霊現象
山口県総合交通センターの心霊現象は、
- 夜中に誰もいない道で“気配”や“ヒソヒソ声”が聞こえる
- 通り過ぎる車の影から、誰かが覗き込んでくる
- 交通安全学習館の周囲で、無数の低いうめき声が耳に残る
- センターの前に存在する「経塚」周辺で、不気味な声がこだまする
- 空気が急に重くなり、背後に冷たい視線を感じる
である。以下、これらの怪異について記述する。
最も多く報告されているのが、深夜、交通センター前の道路を歩いたり車で通った際に感じる“誰もいないのに誰かがいる気配”である。
人気(ひとけ)のない時間帯にもかかわらず、耳元でヒソヒソとささやくような声が聞こえると訴える人が後を絶たない。
多くの人が「耳鳴りかと思ったが、それにしてはあまりに“明瞭”だった」と証言している。
そして、その発信源とも噂されるのが、センター前に存在する小郡開作経塚である。
この経塚は江戸時代初期に築かれた仏教遺構で、仏典「法華経」を小石に一文字ずつ墨で書き記し、地中に封じ込めた一字一石経塚である。
発掘調査では、直径4~5センチほどの経石が8,300個以上出土し、今もその一部が残されている。
その多くには墨痕が残り、“南無阿弥陀仏”という経文を読み取ることができた。
風水害などにより崩れ、幾度も再建されたこの地には、長年にわたり霊的な“封印”が施されてきたと考えられている。
仏の教えを地中深くに封じた経塚――そこには「開いてはならない何か」があったのではないか。
そうした歴史的背景を知った者の中には、「あの声は封じられた経石から染み出た“祈りの残響”ではないか」と語る者もいる。
山口県 総合交通センターの心霊体験談
ある女性は、夜間に免許更新の通知を確認しながらセンター前の道路を車で通り過ぎた際、助手席側のウィンドウ越しに“白い顔”が覗き込んできたと証言している。
その顔は青白く、目だけが異様に大きかったという。慌てて振り返ったが、誰の姿もなかったという。
また、別の男性は、深夜にセンター前を歩いていた際、足元から「ゴゴゴ……」という低いうなり声が湧き上がるように聞こえたという。
その場には風もなかったが、地面から吹き上がるような“冷気”が襲い、足がすくんで動けなかったと述懐している。
山口県 総合交通センターの心霊考察
山口県総合交通センターにおける心霊現象の多くは、“音”と“気配”にまつわるものである。
共通しているのは、いずれも目に見えぬ存在が“こちらを見ている”という強烈な“視線の感覚”である。
仏教における経塚とは、死者の鎮魂や災厄の回避、浄化を目的としたものである。
小郡開作経塚が何度も再建された背景には、それだけ強い“霊的干渉”があった可能性も否定できない。
交通センターの敷地は、かつて経塚の封じた“何か”の上に築かれたのではないか。
現代の舗装道路の下には、今なお静かに封印された“声なきものたち”が眠っているのかもしれない。
そして、夜な夜な聞こえるヒソヒソ声や誰かの気配は、その“封印がほどけつつある兆候”なのかもしれない。
「ここに来るのが怖くなった」「あの道だけは通りたくない」という声が後を絶たないのも、そのような歴史と無関係ではないであろう。
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