やれやれ峠隧道のウワサの心霊話

徳島県海陽町にあるやれやれ峠隧道は、その奇妙な名前の由来に大蛇や猟犬の伝承が絡み、古くから不気味な噂が絶えない場所である。今回は、やれやれ峠隧道にまつわるウワサの心霊話を紹介する。


やれやれ峠隧道とは?

ヤレヤレ峠隧道の外観

やれやれ峠隧道は、徳島県海陽町に位置する玉笠林道に存在するトンネルである。

1972年に竣工し、長さはわずか105メートルと短いが、その存在感は異様である。

道幅は狭く、周囲は深い谷に囲まれ、昼間でも陰鬱な暗さを漂わせている。

夜になればその不気味さは倍増し、人気のない道路に潜む何かに追われるような恐怖を覚える場所である。

「やれやれ峠」という奇妙な名は、古くからこの地に語り継がれる怪異譚に由来する。

大蛇の化け物に襲われた炭焼きが、峠まで逃げ切ったときに「やれやれ、これで助かった」と口にしたことから、この名が付いたとされるのである。

また別の伝承では、峠で野宿していた狩人と猟犬の悲劇が語られる。

猟犬は千匹目の獲物を機に飼い主を襲うと信じられていた。

恐怖に駆られた狩人は愛犬の首をはねてしまうが、その首はなおも動き、大蛇に噛みつき殺したという。

狩人は深く後悔し、犬の胴を背負って歩いたものの、やれやれ峠まで辿り着いたとき、重さに耐えかねて地中に埋めたと伝えられている。

峠の周囲に漂う不気味さは、この犬の怨念と蛇の祟りが混じり合っているのではないかと囁かれている。


やれやれ峠隧道の心霊現象

やれやれ峠隧道の心霊現象は、

  • トンネル内で人の気配を感じる
  • 夜中に犬の吠える声が聞こえる
  • 背後から重たいものを背負わされる感覚に襲われる
  • 大蛇のような影が道を横切る

である。以下、これらの怪異について記述する。

まず多くの通行者が語るのは、誰もいないはずの隧道で人の気配を強く感じる現象である。

通り抜けようとすると、すぐ背後で靴音が響き、しかし振り返っても誰もいない。

まるで炭焼きや狩人が逃げ惑った足音が、時を超えて反響しているかのようである。

また、夜半に犬の吠える声がトンネル内に木霊することがあるという。

もちろん周囲に犬などはいない。これは狩人に首をはねられた猟犬の声ではないかと噂されている。

その声を聞いた者は強烈な寒気に襲われ、二度と夜の隧道には近づかなくなるという。

さらに、一部の人々はトンネルを歩く際、背に強烈な重みを感じ、息苦しさを覚えると証言している。

まるで狩人が愛犬の亡骸を背負ったときの重みを、訪れた者に背負わせようとしているかのようである。

最後に、大蛇の影の目撃談もある。

隧道の出口付近で巨大な影が道を横切り、視界の端でうねる姿が見えるという。

もちろん実体は存在せず、ただの光と影の錯覚と片付けられることもあるが、この峠の由来を知る者にとっては背筋が凍る体験である。


やれやれ峠隧道の心霊体験談

ある地元の若者は、深夜に肝試しとして隧道を歩いたという。

懐中電灯を手に進んでいくと、背後でガリガリと何かを引きずる音が聞こえた。

仲間と振り返ったが、そこには何もなかった。

ところが進むたびに音は近づき、やがて肩に重みがのしかかり、息が詰まるほど苦しくなったという。

恐怖に駆られ逃げ出すと、隧道を出た瞬間にその重みは消え去った。

彼は後に「あのとき背負わされていたのは、狩人の埋めた犬だったのかもしれない」と語っている。


やれやれ峠隧道の心霊考察

やれやれ峠隧道は、単なる山中の短い隧道であり、地図上では特に異様な特徴はない。

しかし、その名に宿る由来、そして狩人と犬、大蛇の伝承が、訪れる者の心に暗い影を落とすのである。

人の気配や犬の声、背負わされる重みといった心霊現象は、伝承の悲劇と深く結びついている。

大蛇を退けた猟犬の怨念、愛犬を手にかけた狩人の後悔、そして「やれやれ」と安堵した炭焼きの吐息。

そのすべてが重なり合い、今もこの隧道を訪れる者に異様な圧迫感を与えていると考えられる。

つまりやれやれ峠隧道は、ただのトンネルではなく、土地の伝承と人々の恐怖が形を持って現れる「生きた怪談の舞台」なのかもしれない。


やれやれ峠隧道の地図

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近年は「心霊現象の考察」シリーズを中心に、
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