香川県坂出市にある八幡池には、かつて女性が自ら命を絶ったという事件があり、その霊が今も目撃されるという。今回は、八幡池にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
八幡池とは?

八幡池(はちまんいけ)は坂出市八幡町に位置するため池である。
周辺は住宅地や保育園、そして坂出八幡神社も近くにあり、日中は散歩を楽しむ人の姿も見られる。
春には桜が咲き誇り、池のほとりを走る列車と共に風景を撮影する人も多い、のどかな場所である。
しかし、この静かな池には、かつて池に身を投じた女性の霊が出没するという暗い噂が残されている。
八幡池の心霊現象
八幡池の心霊現象は、
- 池に入水自殺した女性の霊が出没する
- 幼い子どもが霊の姿を目撃したという証言がある
- 池の周囲で人の気配や声が聞こえることがある
である。以下、これらの怪異について記述する。
最も有名な出来事は、釣りをしていた少年の目の前で、女性が突如として池に飛び込み命を絶ったという事件である。
少年は必死に声を上げたが、あっという間に女性の姿は水面下に消えてしまったと伝えられている。
その後、この池にはその女性の霊が現れると噂されるようになった。
さらに恐ろしいのは、事件からしばらくして池を訪れた母子の体験である。
その母子は事件を知らずに池の周りを散歩していたが、三歳の子どもが突然立ち止まり、池の一点を指差して「ねえちゃ、おる」と言ったのである。
母親が目を凝らしても何も見えなかったが、子どもの指先は、女性が入水したとされるまさにその場所を示していたという。
また、夜になると池の周囲を歩いていると、誰もいないはずなのに足音が後をつけてくるように響いたり、池のほとりでかすかな女性のすすり泣きが聞こえることもあると語られている。
八幡池の心霊体験談
実際に池を訪れた人の中には、夜釣りをしている最中に「後ろから誰かが自分を見ている感覚がした」と証言する者がいる。
振り返っても誰もおらず、水面には風もないのに小さな波紋が広がっていたという。
また別の人は、散歩中に池の端で白い影が立ち尽くしているのを見たが、瞬きをした瞬間にその姿は消えていたと話している。
八幡池の心霊考察
八幡池にまつわる霊の噂は、入水自殺した女性の怨念が池に留まっているためと考えられる。
とくに幼い子どもは大人には見えない存在を感じ取りやすいとされ、三歳児が「ねえちゃおる」と言った出来事は偶然ではないだろう。
また、水辺は霊が集まりやすいと古くから言われており、この池のように過去に命が失われた場所は特に念が強く残るとされる。
池を訪れる人々が「足音」や「視線」を感じるのも、未だにその女性の魂が成仏できず、訪れる者に存在を訴えかけているからかもしれない。
八幡池は昼間こそ穏やかで美しい景色を見せるが、夜にはひと気のない静けさが一転して恐怖を孕む空気へと変わる場所である。
無邪気な子どもの口から語られた一言が、その真実を物語っているのである。
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