山口県山口市阿東徳佐に佇む「座敷わらしさん家」は、築400年の古民家を改装した一日一組限定の宿である。座敷わらしが現れる宿として知られ、テレビでも取り上げられたこの場所では、宿泊者から「足音が聞こえる」「物が勝手に動く」「鈴の音がする」といった不可解な現象が数多く報告されている。今回は、座敷わらしさん家にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
座敷わらしさん家とは?

山口県山口市阿東徳佐に佇む「座敷わらしさん家」は、築400年の古民家を改装した一日一組限定の貸切宿である。
もともとは村長を輩出してきた名家であり、2020年より宿泊施設としての歴史を刻み始めた。
座敷わらしが現れる宿としてテレビでも紹介され、訪れた者に幸運をもたらすとされている。
しかし、表向きは「幸福を呼ぶ宿」であっても、その裏には説明のつかない現象が渦巻いている。
実際に宿泊した者の証言には、ただの怪談話では片付けられない異変が数多く記されているのである。
座敷わらしさん家の心霊現象
座敷わらしさん家の心霊現象は、
- 少年の霊が現れる
- 誰もいない廊下から足音が響く
- 鈴の音がどこからともなく聞こえる
- 物が勝手に動く
- 人形の目が笑うように見える
- 紙飾りが突然勢いよく回る
- 電子機器が勝手に動作する
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず注目すべきは、「少年の霊が現れる」という証言である。
夜中12時を過ぎると、何もいなかったはずの部屋に、赤と緑のオーブが浮かび上がり、誰かの気配が室内を歩き回るという。
時には、少年の姿を見たという報告もあり、それが「座敷わらし」であると信じられている。
館内には5体の座敷わらしを象った人形が祀られており、それらの目が見つめ返してくるような感覚を抱く宿泊者も少なくない。
名前を呼ぶと、目元がふと笑ったように見えたという証言すらある。
さらに、無人の空間から足音が聞こえるという報告は特に多い。
囲炉裏の間や奥座敷から、パチ、タッタッという乾いた音が響くこともあり、深夜には天井裏から歩き回る音が伝わってくるという。
また、紙飾りが呼びかけに反応するかのように勢いよく回り、スマートフォンが突如として「歌を歌って」と話し出すという不可解な出来事も報告されている。
これらの現象が、単なる偶然や錯覚とは思えないほどの頻度とリアリティで語られているのである。
座敷わらしさん家の心霊体験談
ある宿泊者は、「出てくれないかもしれない」と不安を抱えながら夜を迎えたが、深夜0時を過ぎると状況は一変した。
緑色のオーブが浮かび、ラップ音が激しくなり、赤と緑のボールが自らの意思を持つかのように移動し始めたという。
恐怖よりも、まるで歓迎されているかのような感覚に包まれたと証言している。
また別の宿泊者は、宿の人形たちに強い「気」を感じたという。
名前を呼ぶと目が笑ったように見え、紙飾りが風もないのに突然回り出した。
さらには、寝ていた時に突然スマホが反応し、童謡が流れ始めたという。
宿泊者は「まるで人形が歌って欲しかったかのようだった」と語っている。
座敷わらしさん家の心霊考察
座敷わらしとは、かつて東北地方を中心に伝承されてきた、家に幸福をもたらす子どもの精霊である。
その存在は霊的存在でありながらも、人々に畏敬と親しみを同時に抱かせる不可思議なものであった。
この座敷わらしさん家では、山形県の「タガマヤ村」より分霊された座敷わらしの存在が明言されている点が特異である。
まるで神社に神様を分祀するかのように、座敷わらしが宿に「呼ばれた」のであれば、この宿が霊的磁場を帯びている可能性は否定できない。
さらに注目すべきは、訪れた者が「音」や「気配」によって、何かに見守られている感覚を抱く点である。
これらは、一般的な心霊現象とは異なり、直接的な恐怖ではなく、存在そのものに対する畏怖をもたらしている。
しかし、これほどまでに多くの不可解な現象が集中する理由は明らかではない。
人形の設置、分霊の儀式、訪問者の期待、そして宿そのものが持つ歴史的背景。
それらすべてが混ざり合い、座敷わらしという名のもとに、何かがこの地に留まり続けているのかもしれない。
幸福をもたらす存在でありながら、その存在証明はいつも「気配」や「音」といった形でしか現れない。
見えないものに見つめられているという恐怖。
それこそが、座敷わらしさん家に漂う、真の心霊的空気なのである。
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