愛媛県今治市と西条市の境に位置する周越隧道には、古くから数多くの怪奇現象が語り継がれている。事故が多発する背景には「霊の仕業」があるとも噂され、地元では忌み嫌われる存在であるという。今回は、周越隧道にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
周越隧道とは?

周越隧道は1974年(昭和49年)3月に竣工した道路トンネルである。
今治市と西条市を結ぶ要所に位置しており、交通量も少なくない。
しかし、完成当初から「霊が出るトンネル」として囁かれてきた。特に夜間の通行は地元の住民から避けられ、やむを得ず通行する者の間でも強い警戒心を抱かせる不気味な場所である。
周越隧道の心霊現象
周越隧道の心霊現象は、
- 深夜、白い影が現れて車を追いかけてくる
- 天井から女の霊がスーッと降りてくる
- 天井から水滴が落ちていると思ったら、それが血液だった
- 事故が頻発し、原因不明の死が重なる
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず最も有名なのが「白い影」の噂である。車を走らせていると、トンネルの奥から白い人影が突然現れ、猛スピードで追いかけてくるという。
振り返った瞬間、車体に叩きつけられるような衝撃を覚えたとの証言もある。
また、天井から現れる「女の霊」も恐ろしい。
ある者は、車内にまでその影が入り込んできて、冷たい手で肩を撫でられたと語っている。
さらに、トンネル内で水滴が落ちてきたと思った者が、手で受け止めたところ赤黒い液体だったという話がある。
灯りで確かめると、それは確かに血液であったという。
そして忘れてはならないのが、異常な事故率である。
原因不明のスリップ、単独事故、衝突死。地元では「霊に呼ばれる」と囁かれ、周越隧道は恐怖の象徴と化している。
周越隧道の心霊体験談
あるドライバーは深夜、周越隧道を抜ける途中で突然フロントガラスに赤い染みが広がったと語る。
ワイパーで拭き取ろうとしても消えず、視界を塞がれたまま必死に走り抜けた。
トンネルを抜けた瞬間、その染みは跡形もなく消えていたという。
また、別の体験者はトンネル内でエンジンが突然停止し、再始動を試みている最中に助手席のドアが勝手に開いたと証言している。
その直後、背後から女のすすり泣く声が響き渡り、恐怖のあまり外に飛び出して逃げたという。
周越隧道の心霊考察
周越隧道にまつわる心霊現象は、偶然の錯覚や心理的な暗示にすぎないと一蹴する者もいる。
しかし、事故の多さや複数人が一致して語る「女の霊」の存在は単なる思い込みでは説明できない部分がある。
また、トンネル付近にまつわる木や、過去の事故死の話も、この場所に不吉な念が積み重なっていることを示している。
特に「血の滴り」の現象は、土地そのものが強烈な死の気配を帯びている証と見ることができる。
周越隧道は単なる交通の要所ではなく、過去に命を落とした者たちの怨念が渦巻く異界の入口である可能性が高い。
深夜にここを通ることは、自ら霊に呼び込まれる行為であるのかもしれない。
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