広島県福山市にある福山動物園。その片隅、かつて動物を飼育していた小屋の廃墟に、今もなお不穏な気配が漂っているという。観光地として賑わうこの動物園には、実は人知れず囁かれる場所があるのだという。今回は、福山動物園の廃墟にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
福山動物園の廃墟とは?

福山市立動物園は、1978年に市営化された広島県福山市の自然公園型の公立動物園である。
かつて「冨谷レジャーランド」の一角に位置しており、ゴルフ場、遊園地、キャンプ場などとともに多くの人々に親しまれてきた。
その中で、とくに注目されているのが動物飼育用の古びた小屋跡である。
錆びついた鉄格子は無理やりこじ開けられたような痕跡を残し、当時の獣舎の名残を色濃くとどめている。
その場所は、現在では使われておらず、人気もないが、まさに「廃墟」と化したその空間が心霊の舞台となっているのである。
福山動物園の廃墟の心霊現象
福山動物園の廃墟の心霊現象は、
- 謎の動物の霊がこちらを見つめてくる
- 廃墟の屋根の上に男性の霊が立っている
- 無人の獣舎から唸り声のような音が聞こえる
- 気配もないのに足音だけが獣舎内を歩き回る
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、最もよく知られているのが「謎の動物の霊」である。
とくに深夜になると、小屋の隙間から光を反射する瞳のようなものが覗いていたという報告がある。
しかし、そこには生きた動物などいない。近づいて確認しようとすると、音もなくその気配は消え去るというのだ。
また、屋根の上に立つ男性の霊も異様である。
彼は無言で遠くを見つめているように見えるが、目が合った者は激しい頭痛や吐き気を催すことがあるという。
まるで、何かを訴えかけているかのような、強い念を感じさせる霊である。
さらに、小屋の奥からは獣の唸り声のような低いうなりが響くことがある。
録音を試みた者もいたが、機器はなぜか動作せず、あるいはノイズしか記録されていなかった。
誰もいないはずの小屋の中から、誰か、何かが歩くような足音が響くのを聞いたという者も少なくない。
福山動物園の廃墟の心霊体験談
ある来園者が日中に廃墟付近を訪れた際の話である。
鉄格子越しに中を覗き込んだところ、何かが視界の端を横切った。慌てて視線を向けたが、そこには何もいない。
不審に思ってカメラを構えシャッターを切ると、写真には明らかに「大型の四足動物のような影」が映っていたという。
その後、彼はしばらく耳鳴りと悪寒に悩まされ、病院でも原因が分からなかった。
写真は現像の途中で真っ黒に焼け焦げたようになっており、霊的な影響を受けたのではないかと噂されている。
福山動物園の廃墟の心霊考察
福山動物園自体には、もともと大きな曰くがあるわけではない。
しかし、人が多く集まる場所には、思念や念が集まりやすいとも言われている。
廃墟となった獣舎は、動物たちが命を終えた場所である可能性も高く、そこに残る無念や記憶が、霊的な現象を引き起こしているのかもしれない。
また、観光地には「浮遊霊」や「地縛霊」が偶然現れるという説もある。
福山動物園の廃墟がとくに強い心霊スポットだというわけではないが、そうした霊たちがたまたま現れやすい「霊の交差点」のような場所である可能性も否定できない。
生者の気配が絶えた廃墟には、かつてそこにいた命の残滓が静かに佇んでいる。
その姿を見てしまったとき、人は「それが見えてはいけないものであった」と本能的に悟るのかもしれない。
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